【支援800件・採択率80%】中小企業は補助金を複数同時に使える?併用OKとNGのルールを整理

この記事は 行政書士・上田 昌芳(第26260602号) の監修のもと公開しています。 詳細を見る →

✓ まとめ

230万円の投資→自己負担85万円(63%削減)。「補助金の併用」で何が変わるか

  • 補助金の併用は原則OK。ただし「同一経費への重複充当」は返還命令のリスクあり
  • 設備投資×IT導入、設備投資×販路開拓など、経費が分かれていれば組み合わせ可能
  • 自己負担額は補助率と上限額の両方で決まる。100万円の設備(補助率2/3)なら自己負担は約33万円
  • GビズIDは申請前に取得必須。手続きに2〜3週間かかるため早めの対応を推奨
  • 入金まで最長1年超かかることも。資金繰り計画は補助金申請と同時に立てる

本記事の情報は2025年6月時点のものです。補助金の公募状況・採択率・補助額は変更される場合があります。最新情報は各事務局の公式サイトで必ずご確認ください。

「設備が老朽化してきたが、まとまった設備投資をする余裕がない」「補助金という言葉は聞いたことがあるが、何から調べればいいか分からない」——こうした声は、製造業の二代目経営者から特に多く届きます。

補助金を複数同時に使うことは、中小企業にとって原則として可能です。ただし「同一の経費に2つ以上の補助金を重複して充てる」ことは禁止されており、このルールを知らずに申請すると採択取り消しや返還命令のリスクがあります。

補助金HACKがこれまで800件超の申請を支援してきた知見をもとに、補助金の併用でOKなケースとNGなケースを整理します。製造業を中心に業種別の具体例も交えながら、「どの順番で申請するか」「何と何が組み合わせられるか」まで解説します。

> 補助金HACKについて:中小企業・個人事業主の補助金申請を800件超支援。採択率は自社実績ベースで約80%(2025年5月時点・推定値を含む)。業界平均の採択率(中小企業庁公表・40〜50%)と比較して高水準を維持しています。ものづくり補助金・IT導入補助金・持続化補助金を中心に、経営者目線で「使える補助金」を最短で見つける支援を行っています。

中小企業の経営者が複数の補助金申請書類を机の上に並べて検討している様子

> 補助金の基礎から確認したい方へ補助金と助成金の違いとは?初心者向け基礎解説ものづくり補助金とは?対象・補助率・採択率を解説IT導入補助金2025年版:対象ツール・補助率・申請手順

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# 補助金の併用は中小企業でもOK?NGルールと組み合わせ事例を徹底解説

補助金の「併用」とは?基本ルールを整理する

「補助金の併用」とは、複数の補助金を同一の事業者が同時期に受給することを指します。

多くの経営者が「補助金は1社1つまで」と思い込んでいますが、それは誤解です。ものづくり補助金(製造業等の設備投資・IT化を支援する補助金)とIT導入補助金(ITツール導入を支援する補助金)を同じ年度に受給している中小企業は珍しくありません。

ただし、併用には守らなければならない大原則があります。

📌 補助金併用の大原則

同一の補助対象経費(補助金で認められる経費の範囲)に対して、複数の補助金を重複して充てることは禁止。 たとえば「機械設備Aの購入費100万円」に対してものづくり補助金とIT導入補助金の両方を申請することはできません。経費ごとに補助金を使い分けることが必要です。

この大原則を守ったうえで、異なる経費・異なる目的に対して別々の補助金を活用することは認められています。以下の表で基本的な考え方を整理します。

区分内容可否
異なる経費への複数補助金設備費にものづくり補助金、ITシステム費にIT導入補助金OK
同一経費への複数補助金同じ機械購入費に2つの補助金を充当NG
異なる事業への複数補助金製造ライン増設と販路開拓で別々の補助金OK
補助金と助成金の組み合わせIT導入補助金+雇用調整助成金原則OK
同一補助金の重複申請同じ補助金に同時に2件申請NG

「同一経費への重複はNG」というルールは、補助金ごとの公募要領(補助金の申請条件・申請方法・採択基準を記した公式文書)にも明記されています。申請前に必ず一次ソースで確認してください。

自己負担額はいくらになる?計算例で確認する

「補助金が使える」と分かっても、結局いくら自分で出すのかが経営判断には直結します。

補助率(補助対象経費に対して支給される補助金の割合)と補助上限額の2つが組み合わさって自己負担額が決まります。

投資項目費用補助率補助額自己負担
製造設備(ものづくり補助金)150万円2/3100万円50万円
生産管理システム(IT導入補助金)50万円1/225万円25万円
チラシ・展示会費(持続化補助金)30万円2/320万円10万円
合計230万円145万円85万円

230万円の投資に対して自己負担が85万円になる計算です。補助金の組み合わせ方次第で、実質の持ち出し額を大きく抑えられます。

📌 補助率・上限額の両方に注意

補助率だけで計算すると実際の補助額より多くなることがあります。補助上限額(1事業あたりに交付される補助金の上限額)を超えた分は自己負担です。必ず補助率と上限額の両方を確認してください。なお、補助上限額は公募回により変動することがあります。最新の金額は各補助金の公式サイトでご確認ください。

採択率を上げる具体的な3つのポイント

「採択率40〜50%では通らないかもしれない」と不安を感じる経営者は少なくありません。補助金HACKでは800件超の支援実績から自社採択率約80%を維持しています(業界平均:中小企業庁公表40〜50%)。通過率を高めるために実践しているポイントは次の3つです。

ポイント1:経費の割り振りを申請前に確定させる

「どの経費にどの補助金を充てるか」を最初に決めておくことが最重要です。申請後に経費の割り振りを変えると、計画書との乖離が生じて採択取り消しのリスクが高まります。

ポイント2:補助金の「趣旨」に合わせた事業計画を書く

各補助金には設置目的があります。ものづくり補助金であれば「革新的な製品・サービス開発や生産プロセス改善」が趣旨です。設備を買うだけの計画書ではなく、その投資が事業にどんな変化をもたらすかを審査員が読んで分かる形で記述することが採択率を大きく左右します。

ポイント3:スケジュール管理で「交付決定前支払い」を防ぐ

採択通知を受けてすぐ発注してしまうミスは後を絶ちません。交付決定(採択後に正式に補助金の交付が確定する手続き)が出る前に支払いをした経費は補助の対象外になります。交付決定日をカレンダーで管理し、発注スケジュールを逆算して組むことが不可欠です。

補助金HACKでは申請書の整合性チェックから交付決定後の実績報告まで一貫してサポートしています。採択に不安を感じている方はLINEで個別にご相談ください。

補助金の同時申請・複数申請がOKになる典型パターンは?

補助金の複数申請が認められるのは、「経費の用途が明確に分かれている場合」です。

パターン1:設備投資+IT導入の組み合わせ(ものづくり補助金×IT導入補助金の同時申請)

製造業でもっとも多いのが、製造設備の導入とITシステムの導入を別々の補助金で賄うケースです。

  • 製造ライン用の新機械(500万円)→ ものづくり補助金(補助率2/3、上限1,000万円)
  • 生産管理システム(200万円)→ IT導入補助金(補助率1/2〜2/3、上限450万円)

機械の購入費とシステムの利用料は明確に別の経費です。それぞれを別の補助金で申請することに問題はありません。ものづくり補助金とIT導入補助金の同時申請は、製造業における最も典型的な組み合わせパターンです。

ものづくり補助金の詳細は中小企業庁の公式ページ、IT導入補助金はIT導入補助金公式サイトでご確認ください。

パターン2:設備投資+販路開拓の組み合わせ

小規模事業者持続化補助金(小規模事業者の販路開拓・業務効率化を支援する補助金)を活用する、小規模事業者が使いやすいパターンです。

  • 新機械の導入(製造能力の強化)→ ものづくり補助金
  • 展示会出展費・チラシ作成費(新規顧客獲得)→ 小規模事業者持続化補助金

製造設備への投資と販路開拓は目的が異なります。費用が重複しない限り、両方を同じ年度に申請することは可能です。最新の公式URLは中小企業基盤整備機構のサイトでご確認ください。

パターン3:補助金+助成金の同時申請

補助金は主に経済産業省・中小企業庁が所管し、助成金(主に要件を満たすことで受給できる給付金)は主に厚生労働省が所管します。所管省庁が異なるため、目的が重複しない限り原則として併用が可能です。

  • IT導入補助金(経産省)+キャリアアップ助成金(厚労省)
  • 省エネ補助金(経産省)+業務改善助成金(厚労省)

助成金は労務関係が中心のため、設備投資系の補助金との組み合わせは経費が重複しにくく、比較的組み合わせやすいといえます。

パターン4:国の補助金+都道府県・市区町村の独自補助金

国の補助金と自治体独自の補助金も、同一経費への充当がなければ組み合わせが可能なケースがあります。たとえば東京都の「中小企業設備導入支援補助金」や大阪府の「中小企業等設備投資補助金」、愛知県の「あいち中小企業応援ファンド助成事業」などが代表例です。組み合わせの可否は自治体・公募回ごとに異なるため、各自治体の公募要領を必ず確認してください。

⚠️ 自治体補助金との組み合わせは要確認

都道府県や市区町村が独自に設ける補助金の中には、「国の補助金との併用を禁止する」と定めているものもあります。自治体補助金の公募要領を必ず確認してください。

補助金の併用がNGになるケースと落とし穴は?

NGになる最大の理由は「同一経費への重複充当」ですが、それ以外にも注意すべき落とし穴があります。

補助金HACKの支援実績から、採択後に取り消しになるパターンとして多いのが「計画内容との乖離」です。経費の使途を曖昧にしたまま申請すると、後から問題が発生するリスクがあります。

NGケース1:同一経費の重複申請

最も基本的なNGです。100万円の機械購入に対して2つの補助金から合計150万円を受け取るようなケースは返還命令の対象になります。「補助金を複数受け取ること=同一経費への重複充当」ではありませんが、混同して申請してしまうケースが後を絶ちません。申請前に経費の割り振りを確定させることが根本的な対策です。

NGケース2:採択後の経費の「後付け流用」(取り消し事例あり)

採択時の計画書に記載していない経費に対して別の補助金を充てようとするケースも問題になります。以下は補助金HACKの支援実績より(匿名・業種のみ)。

事例1(製造業):ものづくり補助金で精密加工機を採択後、計画書に記載のない消耗品費を補助対象経費として実績報告に計上。補助対象外と判定され、交付額の一部返還を求められた。計画書に記載した経費の範囲を超えた支出は、たとえ業務上必要であっても補助対象外となる点が落とし穴だった。

事例2(製造業):板金加工業がものづくり補助金で採択された後、当初計画になかった追加設備を購入し補助対象として申告。事務局の確認調査で計画との乖離が判明し、採択取り消しとなった。申請後の計画変更は事前に事務局へ相談・承認を得ることが必須だった。

事例3(飲食業):飲食店がHP作成費を持続化補助金で採択されたが、実際には別事業用のHPを制作。計画書との乖離を指摘され採択取り消しになった。補助金の用途は申請した事業に限定されるため、事業が複数ある場合は経費の紐づけを厳密に管理する必要があった。

計画書と実態を一致させることは、採択率を高めるためだけでなく、採択後の取り消しリスクを回避するためにも不可欠です。

NGケース3:交付決定前の支払い

⚠️ 交付決定前の支払いは補助対象外

採択の連絡を受けたとしても、交付決定(採択後に正式に補助金の交付が確定する手続き)が出る前に支払いをした経費は補助の対象外になります。

複数の補助金を並行して進める場合、どの支払いがどの補助金の対象かを明確に管理することが必要です。採択通知と交付決定通知は別の書類です。発注・支払いは必ず交付決定後に行ってください。

NGケース4:同じ補助金の複数回取得

過去に同じ補助金を取得済みの案件は採択されにくい傾向があります。制度上は再申請が認められていても、審査で不利になることがあります。

NGパターン具体例リスク
同一経費への重複充当設備費100万円に2つの補助金を充当採択取り消し・返還命令
計画書と実態の乖離別の事業の経費に流用採択取り消し
交付決定前の支払い採択通知後すぐに発注・支払い補助対象外
同一補助金の重複取得既に受給した補助金に再度申請不採択・審査減点
自治体補助金の禁止規定違反国補助金との併用を禁じる自治体補助金取り消し・返還

申請前に以下を確認してください。

  • 同一の経費に複数の補助金を充当していないか
  • 計画書に記載した経費の用途と実際の支払い内容が一致しているか
  • 交付決定日以降に発注・支払いを行う計画になっているか
  • 自治体補助金の公募要領で「国の補助金との併用禁止」の記載がないか
  • 申請する補助金ごとに「補助対象経費の範囲」を確認しているか

登録は3分以内・しつこい営業なし・1問1答で回答します。

業種別・規模別の補助金の組み合わせ事例は?

業種によって活用しやすい補助金の組み合わせは異なります。補助金HACKの支援800件超・採択率約80%の実績をもとに、業種別の典型的な組み合わせを整理します。LINEでは御社の業種・規模に合わせた組み合わせを個別にご案内しています。

製造業・飲食業・IT業・個人事業主それぞれの補助金組み合わせパターンを示したインフォグラフィック

業種別の補助金組み合わせ早見表

業種主な組み合わせ補助上限額の目安(※)採択率の目安
製造業(10〜50名)ものづくり補助金+IT導入補助金1,000万円+450万円40〜50%(※1)
飲食業(1〜3店舗)持続化補助金+IT導入補助金200万円+350万円50〜60%(※2)
IT・サービス業(1〜10名)持続化補助金+人材開発支援助成金200万円+上限なし50〜60%(※2)
個人事業主持続化補助金単独 or 持続化補助金+助成金200万円50〜60%(※2)

※ 補助上限額は公募回により変動します。最新の金額は各補助金の公式サイトでご確認ください。 ※1 ものづくり補助金の採択率は中小企業庁の公式発表をもとにした参考値です。公募回・申請内容によって変動します。 ※2 小規模事業者持続化補助金の採択率は補助金HACKの支援実績および公募情報をもとにした推定値です。

製造業(従業員10〜50名・年商1〜5億円規模)

老朽化した設備を更新したい、業務効率化のためにシステムを入れたい——こうした声は製造業の経営者から最も多く届きます。補助金HACKの支援実績では、製造業の申請パターンは大きく2つに絞られます。

  • 既存機械の入れ替え(老朽化設備の更新)
  • 業務効率化のためのシステム導入

これらを組み合わせる場合、設備投資にものづくり補助金、システム導入にIT導入補助金という形が典型です。さらに人材育成が課題の場合は、厚生労働省の人材開発支援助成金と組み合わせることも選択肢になります。

実例(製造業・従業員18名・精密部品加工):旋盤設備の更新(450万円)にものづくり補助金を申請し補助額300万円を採択。同時に生産管理システム導入(120万円)にIT導入補助金を申請し補助額60万円を採択。合計570万円の投資に対して自己負担は210万円に抑えられた。

実例(製造業・従業員32名・食品加工):パッケージングラインの増設(800万円)にものづくり補助金を申請し採択。新製品の展示会出展費(40万円)を持続化補助金で申請し採択。経費の用途が明確に分かれていたため、同年度に2件の補助金を受給できた。

精密加工ラインの増設のような大型投資では、補助額が1,000万円を超えることも珍しくありません。

製造業向け:補助金入金まで1年超への資金繰り対策

ものづくり補助金は採択から入金まで最長1年超かかることがあります。立替資金の調達が課題になる場合、概算払い(事業実施中に補助金の一部を先払いで受け取れる制度)の活用が有効です。

📌 概算払いの活用例

ものづくり補助金では一定条件のもと概算払いが認められています。補助額1,000万円のうち、事業実施中に600〜700万円を先行受給し、残りを実績報告後に受け取る形です。設備導入の立替負担を大幅に軽減できます。

利用可否・手続き方法はものづくり補助金の事務局(ものづくり補助金総合サイトのお問い合わせ窓口)に審査段階から確認しておくことを推奨します。補助金入金前の運転資金の確保も合わせて計画してください。

概算払いを活用しても資金繰りに不安が残る場合は、日本政策金融公庫などの低利融資と組み合わせることも有効です。「補助金が採択されたが、入金前の資金が足りない」という相談はLINEでも受け付けています。

製造業における補助金活用の詳細はものづくり補助金の採択率・補助率・申請手順を解説もあわせてご覧ください。

飲食業(1〜3店舗規模)

飲食業は設備費・広告費・システム費など補助対象になりやすい経費が多く、複数の補助金を組み合わせやすい業種です。

  • 新機械の入れ替え(厨房設備)や新サービスのための機器購入 → 小規模事業者持続化補助金
  • 広告宣伝費・メニュー表制作費 → 小規模事業者持続化補助金
  • POSレジ・受注管理システム → IT導入補助金

小規模事業者持続化補助金の最新公式URLは中小企業基盤整備機構のサイトでご確認ください(公募回により窓口URLが変わります)。

IT・サービス業(1〜10名規模)

IT業は「自分たちで解決できる」として申請数が少ない傾向がありますが、販路拡大や新サービス開発に伴う外部委託費などは補助対象になりえます。

  • 新サービス開発のための外部委託費 → 小規模事業者持続化補助金
  • 社内システムの刷新 → IT導入補助金(自社ツールは対象外のため注意)
  • 採用・人材強化 → 人材開発支援助成金(厚労省)

IT導入補助金の対象ツール・補助率・最新の申請要件はIT導入補助金2025年版:対象ツール・補助率・申請手順をご覧ください。

個人事業主

「個人事業主だからNG」という補助金はほぼありません。個人事業主が活用しやすい補助金として小規模事業者持続化補助金が挙げられます。金額が50万円以下の案件であれば、目的・内容・書類が揃えば採択されやすい傾向があります。個人事業主の持続化補助金活用については持続化補助金の書き方・採択率を上げる5つのポイントもご参考ください。

補助金を複数同時申請する5ステップ

複数の補助金を並行して申請する場合、順序を間違えると採択率と資金繰りの両方に影響します。以下の5ステップで進めると効率的です。

  1. 対象経費の整理と補助金の割り振り:投資予定の経費リストを作り、各経費にどの補助金を充てるか事前に確定させる。経費が重複しないよう最初に整理することで、後の申請書作成と審査対応がスムーズになる
  2. GビズIDの取得:複数の補助金を申請する場合も、GビズIDは1アカウントで対応できる。取得に2〜3週間かかるため最優先で手続きする(詳細は後述)
  3. 補助額が大きい補助金を先に申請:ものづくり補助金など補助上限額の大きいものを優先する。採択確定後に中・小規模の補助金を申請することで、資金計画の軸が定まりやすくなる
  4. 交付決定日の管理:各補助金の交付決定日をカレンダーで管理し、交付決定前に支払いが発生しないよう発注スケジュールを調整する
  5. 実績報告の準備を申請時から開始:領収書・契約書・成果物の保管ルールを申請段階から決めておく。複数の補助金を並行する場合、経費の紐づけが後になると混乱しやすいため早期の体制整備が重要

📌 GビズIDは早めに取得を

GビズIDとは、国が提供する法人・個人事業主向けの共通認証IDです。ものづくり補助金・IT導入補助金・持続化補助金など、ほぼすべての補助金の電子申請に必要です。取得手続きはGビズIDの公式サイトから行えますが、審査・郵送対応で2〜3週間かかります。公募開始後に慌てて申請してもIDが間に合わない場合があるため、「申請を検討している」段階で早めに取得手続きを開始することを推奨します。

申請スケジュールの目安

フェーズ内容目安期間
公募〜申請公募要領確認・申請書作成・電子申請1〜2ヶ月
審査〜採択通知事務局による審査1〜3ヶ月
交付申請〜交付決定採択後に交付申請を提出・審査1〜2ヶ月
事業実施交付決定後に発注・支払い・実施3〜12ヶ月
実績報告〜入金完了報告書提出・確認・入金3〜6ヶ月

入金まで最長1年超かかることがあります。複数の補助金を並行させると資金繰りの管理がより複雑になります。入金前の立替資金の調達方法(融資・概算払いの活用)を、申請と同時に検討しておくことを推奨します。

⚠️ AI・テンプレートを使った申請書作成に注意

複数の補助金を申請する際、申請書の作成をAIやテンプレートに頼りすぎると不採択率が上がります。各セクション間の整合性が崩れやすく、補助金ごとの「趣旨」「審査基準」「補助対象経費の範囲」に対応できなくなるリスクがあります。AIを活用する場合は、自社概要・市場動向・課題と解決策・経費の妥当性の各パートを個別に作成・確認する方法が有効です。補助金HACKでは整合性チェックに特化したサポートを提供しています。

補助金申請書を作成している中小企業の経営者と専門家が並んでいる様子

補助金を申請できない・通りにくい事業者の条件は?

補助金の同時申請を検討する前に、そもそも申請資格があるかどうかを確認することが必要です。

申請が不可となる事業者の例:

  • 風俗営業許可を取得している事業者(キャバクラ・ラウンジ・ガールズバーなど)
  • パチンコ等の娯楽業

申請がしにくい(審査で不利になりやすい)事業者の例:

  • 医療法人(保険収入が主体のため収益改善の論理が組みにくい)
  • 宗教法人・学校法人
  • NPO・非営利活動法人
  • 休眠会社を取得後すぐに申請するケース(実績・財務が審査に耐えられない)
事業者タイプ申請可否備考
中小企業(製造業・建設業・飲食業等)多くの補助金で対象
個人事業主「個人だからNG」の制度はほぼない
医療法人申請しにくい収益構造上、審査で不利になりやすい
NPO・非営利法人申請しにくい非営利性が事業計画の論理と相性が悪い
風俗営業許可事業者不可ほぼ全補助金で対象外
休眠会社(取得後すぐに申請)ほぼ不可実績・財務が審査に耐えられない
補助金の対象事業者と対象外事業者を整理した図解

不採択後の選択肢

採択されなかった場合でも、選択肢はあります。

  • 再申請:多くの補助金は公募が複数回行われます。不採択の審査結果を参考に、次回公募で再挑戦することが可能です。
  • 別の補助金に切り替える:同じ経費でも対象となる補助金は複数あります。条件が合う別の補助金を探すことも有効です。
  • 自治体の補助金を活用する:国の補助金で不採択でも、都道府県・市区町村の補助金は別途申請できます。
  • 融資と組み合わせる:日本政策金融公庫などの低利融資を活用して投資を進める方法があります。

不採択は「この投資ができない」を意味しません。補助金HACKでは不採択後の再申請戦略についても無料でご相談を受け付けています。

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次のステップ:3段階で補助金活用を進める

記事を最後まで読んでいただいた方は、「自社がどのパターンに当てはまるか」「次に何をすべきか」が気になっているはずです。補助金HACKでは「理解→自社判断→相談」の3段階に合わせたサポートを提供しています。まずは御社の状況を3分で整理してみてください。

補助金の最新情報・公募状況は頻繁に変わります。「今、御社が使える補助金の組み合わせ」は事業内容や投資計画によって大きく変わるため、個別の状況に合わせた判断が必要です。

  1. 対象判定:業種・規模・投資内容をもとに対象補助金を絞り込む。この3つで使える補助金は8割絞り込めます。不明な点はLINEで無料相談が可能です。
  2. 最適な組み合わせ診断:補助率・上限額・公募スケジュールを組み合わせて、「いつまでに何を申請するか」を決定し、自己負担額をシミュレーションします。
  3. 詳細相談:投資計画と補助金の方向性が決まったら、申請書の作成に入ります。補助金HACKでは整合性チェック特化型のサポートで申請書の質を高めることに注力しています。なお、2026年新設予定の「新事業進出補助金」「成長加速化補助金」などの制度情報は随時更新・対応予定です。最新情報はLINE公式でお知らせします。

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著者・監修情報:本記事は補助金HACK編集部が作成し、800件超の補助金申請支援実績を持つ専門スタッフが監修しています(2024年度実績:支援件数・採択件数の詳細はお問い合わせください)。採択率約80%は自社支援実績ベースの推定値であり、業界平均(中小企業庁公表40〜50%)との比較で算出しています。情報は2025年6月時点のものです。最新の公募情報は各補助金事務局の公式サイトでご確認ください。

よくある質問

補助金は複数同時に申請できますか?
原則として複数の補助金を同時に申請することは可能です。ただし、同一経費に対して複数の補助金を重複して受け取ることは禁止されています。申請前に各補助金の公募要領で「他の補助金との併用制限」を必ず確認してください。
補助金と助成金は同時に受け取れますか?
補助金と助成金は所管省庁や目的が異なるため、同一経費への重複がなければ原則として同時受給が可能です。たとえばIT導入補助金(経産省)と雇用調整助成金(厚労省)は目的が異なるため、要件を満たせば併用できます。
採択後に別の補助金へ申請することはできますか?
採択後の申請自体は可能ですが、同一の事業や経費に別の補助金を充てることは原則NGです。また、補助金によっては「他の補助金から交付を受けた経費は対象外」と明記されているものもあるため、必ず公募要領を確認してください。
個人事業主でも補助金の併用はできますか?
個人事業主を対象外とする補助金はほぼなく、多くの補助金で個人事業主も申請可能です。併用ルールも法人と基本的に同じで、同一経費への重複受給がなければ複数の補助金を組み合わせることができます。
補助金の申請順序に決まりはありますか?
法的な決まりはありませんが、採択率や資金繰りの観点から「補助上限額が大きい補助金を先に申請→採択確定後に関連する小規模補助金を申請」の順が実務上は効率的です。公募期間が重なる場合はスケジュールを事前に整理することが重要です。
同じ補助金を2回申請することはできますか?
補助金によっては同一事業者の再申請を制限しているものがあります。黒江氏によると「過去に同じ補助金を取得済みの案件は通りにくい」とのことです。再申請可否は公募要領に明記されているため、事前確認が必須です。

:::point[次に読みたい記事] 補助金活用は「申請して終わり」ではありません。次のステップでつまずきやすいポイントを先取りして解説しています。

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