この記事は 行政書士・上田 昌芳(第26260602号) の監修のもと公開しています。 詳細を見る →
⚠️ 情報の鮮度について
本記事の補助金情報は2026年5月時点のものです。制度は随時変更されるため、最新情報は各補助金の公式サイトでご確認ください。
# 補助金の併用は中小企業でも可能|重複NGルール・OK事例・申請手順を解説
✓ 3分で読めるポイントまとめ
- 自己負担額:補助率1/2の場合、400万円の投資で自己負担は約200万円
- 立替期間:交付決定〜補助金入金まで最大10ヶ月前後の立替が必要
- 重複適用の禁止ルール(厳禁事項):同一経費に2つの補助金を重ねる重複適用は採択取り消しの原因になる
中小企業の経営者が補助金を複数同時活用する「補助金の併用」は、正しいルールを守れば可能です。親から工場を受け継いだ二代目社長にとって、設備投資の判断は「自分の一手」として重くのしかかります。老朽化した機械、人手不足、DX化の波——課題は山積しているのに、手元資金は限られている。
中小企業が補助金を複数同時に活用することは可能です。 ただし「同一の経費に2つの補助金を重ねることは原則NG」というルールを理解していないと、採択後に取り消しになるリスクがあります。
本記事は、補助金申請支援を累計800件手がけた専門家・[黒江遼氏(取材協力・補助金申請支援専門家、中小企業向け補助金申請の設計・計画書作成を専門とする)]へのインタビューをもとに構成しています。黒江氏の採択率80%という実績は同氏個人の数値であり、補助金HACKの実績ではありません。
📌 補助金HACKでできること
補助金HACKでは、2026年に新設された中小企業新事業進出補助金・成長加速化補助金を含む最新制度の公募情報を公開直後から収集・提供しています。LINEに登録すると、業種・投資内容に合った補助金の組み合わせ候補を即時でお届けします。
複数の補助金を組み合わせることで、設備投資400万円の自己負担を実質200万円まで圧縮できるケースがあります。具体的な資金繰りシミュレーションを含めて解説します。

補助金の「併用」とは何か?
補助金(国や自治体が事業者に交付する返済不要の資金)とは、特定の投資や取り組みに対して支給される公的な補助制度です。助成金(主に厚生労働省が雇用・人材育成を目的に支給する給付金)は要件を満たせば原則受給できる点が補助金と異なります。この2つは財源・目的が異なるため、組み合わせて活用できるケースが多いです。
補助金の「併用」とは、1社が複数の補助金・助成金を組み合わせて受給することを指します。 重要なのは「同一経費への重複適用は禁止」という大原則であり、経費さえ適切に分けられれば複数制度を同時活用できます。
「補助金を2つ申請してはいけない」と誤解している経営者の方は少なくありません。しかし実際には、異なる補助金で異なる経費を賄うことは、法律上も制度上も認められています。
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 補助金の併用 | 1社が複数の補助金・助成金を受給すること |
| 重複適用禁止 | 同一経費に対して複数の補助金を同時に充当すること(原則NG) |
| 補助対象経費 | 補助金ごとに定められた、補助金で賄える経費の範囲 |
| 補助率 | 補助対象経費に対して支給される補助金の割合。補助率1/2なら100万円の経費に対して50万円が補助される |
| 交付決定 | 採択後に交付申請を提出し、補助金事務局が審査して正式に交付を確定させる手続き。交付決定日以降でないと補助対象事業を開始できない |
📌 併用の大原則
同一の経費に2つの補助金を重ねることはNG。経費を分けることで、複数の補助金・助成金を組み合わせて活用できます。
補助金を複数使えるケースはどれか?
「異なる補助金で異なる経費を賄う」という条件を満たせば、補助金の複数活用は認められます。
代表的な「併用OK」の組み合わせ例をまとめます。
| 補助金A | 補助金B(または助成金) | 組み合わせのポイント |
|---|---|---|
| IT導入補助金(ITツール導入) | 小規模事業者持続化補助金(販促・チラシ) | 経費の用途が明確に分かれる |
| 中小企業省力化投資補助金(設備自動化) | キャリアアップ助成金(人材育成) | 補助金と助成金の組み合わせ |
| 中小企業省力化投資補助金(製造設備) | IT導入補助金(業務システム) | 設備費とシステム費を分離 |
| 省エネ補助金(省エネ設備) | 事業承継・引継ぎ補助金(後継者の事業強化) | 目的が完全に異なる |
国の補助金と自治体の補助金を組み合わせる場合
国が実施する補助金と、都道府県・市区町村が独自に実施する補助金を組み合わせることも可能なケースがあります。
東京都では「中小企業デジタル化支援事業補助金」など、国の補助金に上乗せできる独自制度を設けています。愛知県でも、国の中小企業省力化投資補助金と愛知県の設備投資補助金を組み合わせた活用事例が報告されており、製造業が多い同県では特に活用機会が広いです。大阪府においても府独自の設備投資補助や省エネ補助が存在し、国と自治体の組み合わせで実質負担をさらに圧縮できる場合があります。
ただし自治体の補助金には「国の補助金との重複不可」を規定しているものもあります。各制度の公募要領(補助金の申請条件・申請方法・採択基準を記した公式文書)を必ず確認してください。

補助金の重複・併用がNGになるケースは何か?
補助金の併用で最も多いNG理由は「同一経費への重複適用」です。 悪意なくやってしまうケースが多いため、注意点を確認しておきましょう。
NGパターン一覧
- NG1:同一経費に2つの補助金を充当する
100万円の機械設備にA補助金50万円+B補助金50万円を受け取ろうとするケース。1つの経費に適用できる補助金は1つだけ。
- NG2:同一補助金の二重申請
同じ補助金に2件の申請を出すことは、制度上認められない場合がほとんど。公募要領で「1事業者1申請」のルールを確認する。
- NG3:過去に取得済みの補助金を再度申請する
同一事業者が同一補助金を繰り返し受給することを制限するルールを設けている補助金がある。
- NG4:採択後に事業内容を変更して別の経費に充当する
黒江氏が実際に見た事例として、「飲食店のホームページ作成費として採択されたにもかかわらず、別事業のホームページ作成費として申請した結果、採択取り消し」というケースがある。
- NG5:交付決定前に発注・支払いを行う
採択通知が届いても、それはまだ「交付決定」ではない。採択通知はあくまで審査通過の連絡であり、補助金事務局が正式に交付を確定させる「交付決定」が下りるまで発注・契約は一切できない。交付決定日より前の発注・契約は補助対象外となる。
⚠️ 採択取り消しの主なパターンとペナルティ
計画内容との乖離・交付決定日前の支払い・目的外利用が主な原因です。採択取り消しになった場合、すでに受け取った補助金の全額返還請求が発生します。悪質と判断されたケースでは、一定期間の補助金申請が制限される場合もあります。「採択=すぐ発注してOK」ではなく、必ず交付決定日を確認してから発注・契約を行いましょう。
自己負担はいくらで、いつ現金が必要か?
補助金は後払いが原則であり、実績報告から入金までに3〜6ヶ月かかることが一般的です。 複数活用する場合の資金繰りを具体的にシミュレーションします。
補助金の流れを時系列で整理します。
| フェーズ | 内容 | 目安の期間 |
|---|---|---|
| 1. 申請 | 公募開始・書類作成・提出 | 公募期間内(1〜2ヶ月) |
| 2. 採択通知 | 審査結果の通知 | 締切から1〜3ヶ月後 |
| 3. 交付申請 | 正式な交付申請を提出 | 採択通知後すぐ |
| 4. 交付決定 | この日以降に発注・契約が可能 | 交付申請から数週間〜1ヶ月 |
| 5. 事業実施 | 設備導入・サービス利用等 | 交付決定〜補助事業期間内 |
| 6. 実績報告 | 完了報告書類の提出 | 事業完了後すぐ |
| 7. 補助金入金 | 現金が戻ってくる | 実績報告承認から3〜6ヶ月後 |
重要:交付決定日より前の発注・契約は補助対象外です。 採択通知と交付決定は別物であり、交付決定通知を受け取るまでは一切の発注・支払いを行わないことが鉄則です。
資金繰りシミュレーション①:設備投資300万円の場合(シミュレーション例)
以下はシミュレーション例です。実際の補助率・上限額は公募回次・製品カテゴリ・企業規模により異なります。必ず最新の公募要領でご確認ください。
製造業の二代目社長が、老朽化した加工機械(300万円)を入れ替えるケースです。
- 補助金:中小企業省力化投資補助金(補助率1/2・上限150万円を例として使用)
- 自己負担額:300万円 × 1/2 = 150万円
- 立替期間:交付決定(申請から約4ヶ月後)〜補助金入金(実績報告から3〜6ヶ月後)=最大10ヶ月程度
300万円の設備を入れ替えるとき、まず150万円の自己資金(または融資)を用意した上で発注し、完了後に150万円が戻ってくるイメージです。補助金は後払いのため、立替期間中のキャッシュフロー計画が欠かせません。
資金繰りシミュレーション②:設備300万円+ITシステム100万円の複数活用(シミュレーション例)
以下はシミュレーション例です。IT導入補助金の補助上限・補助率は2026年度公募要領で確認が必要です。
同じ製造業の二代目社長が、設備投資とIT導入を同時に進めるケースです。
- 補助金A:中小企業省力化投資補助金で設備費300万円に適用(補助150万円)
- 補助金B:IT導入補助金でシステム費100万円に適用(補助50万円)
- 合計投資額:400万円
- 合計補助額:200万円
- 実質自己負担:200万円(補助なしなら400万円)
複数の補助金を組み合わせることで、自己負担を半分に抑えられます。ただし補助金Aと補助金Bの交付決定日はそれぞれ異なるため、発注タイミングの個別管理が重要です。
📌 資金繰りの3つのポイント
- 補助金は「後払い」のため、入金まで立替が必要
- 立替期間は申請から最大10ヶ月前後が目安
- 複数活用すると補助総額は増えるが、管理コストも増える
一部の補助金には「概算払い(事業実施中に概算で先に支給される制度)」の仕組みもあります。資金繰りが厳しい場合は、対象の補助金かどうかも確認してみてください。
⚠️ 補助金は「もらえる前提」の先行投資をしない
補助金が採択されなかった場合でも、事業投資は自己負担になります。交付決定後に補助対象経費の発注をするのが基本です。
製造業・飲食店・IT業での具体的な組み合わせ事例はどのようなものか?
製造業は設備費+システム費、飲食店は設備費+POSレジ、IT業は展示会費+採用費の組み合わせが代表的です。業種別の活用パターンを紹介します。
製造業の場合(二代目社長にとくにおすすめ)
製造業の補助金活用パターンは「既存機械の入れ替え」と「業務効率化のためのシステム導入」の2パターンがほとんどを占めます。親から工場を継いだ二代目社長の場合、設備老朽化と人手不足という2つの課題を同時に抱えるケースが多く、補助金の複数活用が特に効果的です。
製造業の代表的な組み合わせ:
- 設備投資(新しい加工機械・ロボット導入)→ 中小企業省力化投資補助金
- 業務システム導入(受発注管理・在庫管理ソフト)→ IT導入補助金
- 省エネ設備への切り替え → 省エネ補助金(経済産業省資源エネルギー庁)
- 人材育成・技能習得費用 → 人材開発支援助成金(厚生労働省系)
製造業の採択事例(黒江氏取材より): 中部地方の金属加工業(従業員15名)が、省力化投資補助金で加工機械300万円、IT導入補助金で生産管理システム80万円を同時に申請。合計補助190万円を獲得し、自己負担を190万円まで圧縮した事例があります。採択率については中小企業庁の採択事例データベースも参照ください。
飲食店の場合
- 新調理機器・新設備の購入 → 小規模事業者持続化補助金
- POSレジ・注文管理システム → IT導入補助金
- メニュー表・広告宣伝費 → 小規模事業者持続化補助金(販路開拓枠)
飲食店では「POSレジ導入はIT導入補助金」「新設備は持続化補助金」という分け方が比較的整理しやすいです。
IT・サービス業の場合
- 新サービス開発のためのサーバー・クラウドコスト → 中小企業新事業進出補助金
- 展示会出展・PR費 → 小規模事業者持続化補助金
- 採用・人材育成 → 各種雇用関係助成金

補助金を複数申請するときの手順はどうすればよいか?
複数の補助金を活用する場合、申請の順序と経費の割り当てを事前に設計することが重要です。
申請全体の流れを4ステップで整理します。
- 補助金リストアップ:対象補助金の公募要領を入手し、補助対象経費を確認する
- 経費の割り当て確定:「機械設備費はA補助金、ソフトウェア費はB補助金」と明確に分ける
- 採択可能性の高い補助金から申請:新設補助金は初年度に競合申請者が少ない傾向があるため、早期申請が有利になりやすい
- 交付決定日の個別管理:補助金A・Bそれぞれの交付決定日を別々に管理し、発注タイミングを管理する
| ステップ | 内容 | 所要時間の目安 |
|---|---|---|
| 1. 補助金リストアップ | 対象補助金の公募要領を入手し、補助対象経費を確認 | 1〜2日 |
| 2. 経費の割り当て確定 | 「機械設備費はA補助金、ソフトウェア費はB補助金」と明確に分ける | 半日〜1日 |
| 3. 採択可能性の高い補助金から申請 | 新設補助金は初年度に競合申請者が少ない傾向があるため早期申請が有利 | 公募期間次第 |
| 4. 交付決定日の個別管理 | 補助金A・Bそれぞれの交付決定日を別々に管理し、発注タイミングを管理 | 継続管理 |
公募要領の確認は、経産省の補助金ポータルサイト(https://jgrants-portal.go.jp/)から該当補助金の「2026年度公募要領」をダウンロードして行います。
📌 複数補助金を使う際の実務チェックリスト
- 各補助金の補助対象経費を公募要領で確認済みか
- 同一経費への重複適用が発生しないか確認したか
- 各補助金の交付決定日を個別に管理する仕組みがあるか
- 発注・契約のタイミングが交付決定後になっているか
不採択・採択取り消しのリスクはどこにあるか?
補助金の不採択や採択取り消しには、よくあるパターンがあります。
不採択になりやすいパターン
- 過剰投資(事業規模に見合わない投資額)
- 補助金の目的と計画が合っていない
- 補助対象事業・経費の使途が具体性に欠ける
- 経営状況の著しい悪化
- 過去に同じ補助金を取得済み
採択取り消しとペナルティの具体的内容
採択取り消しになると、すでに受け取った補助金の全額返還請求が発生します。返還にあたっては、補助金額に加えて加算金(延滞金に相当)が課される場合があります。また、故意や重大な過失が認められた場合には、同一補助金への一定期間の申請制限(数年単位)が設けられることもあります。採択取り消しは単に「補助金がもらえなくなる」だけでなく、その後の申請機会にも影響するリスクがある点を理解しておきましょう。
事業計画書でやってしまいがちなNGポイント
- 断定的・強い断言表現(審査員に不自然な印象を与える)
- 投資回収期間の記載漏れ(必須項目)
- AIで一気に全部書かせた文章(整合性が崩れて採択されにくくなる)
パートごとにAIと壁打ちしながら整合性を確認していく使い方が現実的です。事業計画書の書き方・採択されるポイントはこちらの記事で詳しく解説しています。
ネット上の誤情報に注意
| よくある誤情報 | 正しい情報 |
|---|---|
| 「IT導入補助金でパソコンが買えます」 | ITツール導入のために必要なPCであれば対象になる場合がある。PCだけでは申請不可 |
| 「賃上げで補助金がもらえる」 | 賃上げで補助金がもらえる制度はない。賃上げで補助上限額が引き上がるインセンティブがある制度はある |
| 「事業再構築補助金が現在も募集中」 | 事業再構築補助金は2024年で公募終了済み。後継として中小企業新事業進出補助金(2026年新設)が設けられている |
2026年に使える主な補助金一覧|製造業経営者が検討したい補助金はどれか?
2026年現在、中小企業が活用できる主要な補助金として、以下の制度が確認されています。 ★は製造業の二代目社長にまず検討してほしい補助金です。最新の公募情報は必ず各補助金の公式サイトでご確認ください。
| 補助金名 | 主な対象 | 補助率の目安 | 補助上限の目安 | 主な対象経費 | 2026年の状況 |
|---|---|---|---|---|---|
| ★ 中小企業省力化投資補助金 | 人手不足対策・自動化投資 | 中小企業1/2〜2/3(目安) | 公式サイトで確認 | 機械設備費・システム費 | 継続(製造業の設備投資に最適) |
| ★ IT導入補助金 | ITツール導入を行う中小企業 | 1/2〜3/4(枠により異なる) | 最大450万円(2026年度公募要領で要確認) | ソフトウェア費・導入費 | 継続 |
| 中小企業新事業進出補助金※1 | 新事業に挑戦する中小企業 | 公式サイトで確認 | 公式サイトで確認 | 設備費・外注費等 | 2026年新設(事業再構築補助金の後継的位置づけ) |
| 中小企業成長加速化補助金※1 | 売上高100億円を目指す中小企業 | 公式サイトで確認 | 公式サイトで確認 | 設備費・販路開拓費等 | 2026年新設 |
| 小規模事業者持続化補助金 | 小規模事業者の販路開拓 | 2/3 | 最大200万円程度(公募要領で要確認) | 広告費・設備費等 | 継続 |
| 省エネ補助金 | 省エネ設備への投資 | 公式サイトで確認 | 公式サイトで確認 | 省エネ設備費 | 継続 |
※1 中小企業新事業進出補助金・成長加速化補助金は2026年新設のため、公募要領が未公開または更新中の場合があります。最新情報は公式サイトまたは補助金ポータル(https://jgrants-portal.go.jp/)でご確認ください。
なお、事業再構築補助金は2024年で公募終了済みです。後継制度として「中小企業新事業進出補助金」(2026年新設)が設けられています。
中小企業省力化投資補助金の補助率は中小企業で1/2〜2/3が目安とされていますが、製品カテゴリや企業規模によって異なります。詳細は中小企業省力化投資補助金の詳細解説記事をご覧ください。
📌 2026年新設2制度について
補助金HACKでは、中小企業新事業進出補助金・成長加速化補助金の公募要領を公開直後から追跡しています。2026年に新設された制度は初年度に競合申請者が少ない傾向があるため、早期の情報収集と準備が有利に働きやすいです。LINE登録で公募開始情報をいち早くお届けします。

よくある質問
補助金を2つ同時に申請できますか?
はい、異なる経費に対して別々の補助金を申請することは可能です。同一経費に2つの補助金を重ねることはNGですが、「設備費はA補助金、システム費はB補助金」のように経費を分けることで、複数の補助金を同時申請できます。
採択と交付決定の違いは何ですか?
採択とは審査を通過したことを指し、交付決定とは補助金事務局が正式に交付を確定させる手続きです。採択通知が届いた段階ではまだ発注・契約はできません。交付決定日以降に発注・契約を行うことが補助金活用の大原則です。
補助金と助成金は同時に使えますか?
多くの場合、使えます。補助金(経産省・中小企業庁系)は審査・採択型、助成金(厚生労働省系)は要件充足型と財源・目的が異なります。たとえば設備導入で補助金を活用しながら、同じタイミングで従業員研修費に雇用系助成金を活用することは認められているケースが多いです。各制度の公募要領で確認してください。
不採択になりやすいのはどんな申請ですか?
主なパターンは以下の4つです。
- 事業規模に見合わない過剰投資
- 補助金の目的と計画のミスマッチ
- 投資回収期間の記載漏れ
- 過去に同一補助金を取得済み
特に「過剰投資」は見落とされがちで、補助上限額が大きくても自社規模に合わない金額を申請すると審査で落とされます。
補助金が入金されるまで何ヶ月かかりますか?
申請から入金までの目安は、採択通知(締切から1〜3ヶ月後)+交付決定(採択後1ヶ月程度)+事業実施+実績報告承認後3〜6ヶ月です。交付決定から入金まで最大10ヶ月前後かかることを想定した資金繰り計画が必要です。
省力化投資補助金とIT導入補助金は同時に使えますか?
はい、使えます。省力化投資補助金で設備費、IT導入補助金で業務システム費と経費を分ければ、同時活用が可能です。それぞれの交付決定日を個別に管理し、発注タイミングを間違えないことが重要です。
事業再構築補助金の後継制度は何ですか?
事業再構築補助金は2024年に公募終了しました。後継的な位置づけとして、2026年に「中小企業新事業進出補助金」が新設されています。新事業への挑戦を支援する制度として設計されており、詳細は中小企業新事業進出補助金の解説記事をご覧ください。公募要領の最新情報は公式サイトでご確認ください。
まとめ:補助金の正しい併用で投資負担を最小化するにはどうすればよいか?
中小企業が補助金を複数活用することは、正しいルールを守れば十分に可能です。
補助金の併用に関する基本ルール:
- 同一経費に2つの補助金を重ねることは原則NG
- 異なる経費に対して別々の補助金を使うことはOK
- 補助金(経産省系)と助成金(厚生労働省系)の組み合わせは多くの場合OK
- 採択後も交付決定前に発注・契約するのはNG
- 採択取り消しになった場合は全額返還請求と申請制限のリスクがある
採択率を高めるために意識すること:
- 公募要領を必ず読み、補助対象経費の範囲を確認する
- 事業計画書は断定的表現を避け、投資回収期間を必ず記載する
- AIで一気に書かせず、パートごとに整合性を確認する
- 新設補助金は初年度に競合申請者が少ない傾向があるため早期申請が有利になりやすい
入金タイミングへの備え:
- 実績報告から入金まで3〜6ヶ月が目安
- 補助金は後払いのため、先行投資のキャッシュフロー計画が必要
- 複数活用すれば自己負担は大幅に減らせるが、交付決定日の管理が必須
📌 補助金HACKの支援について
補助金HACKでは、2026年に新設された中小企業新事業進出補助金・成長加速化補助金を含む最新制度の情報を公募直後から収集・提供しています。経費設計の段階から申請書作成・交付決定日管理まで、製造業の二代目社長の補助金活用をトータルでサポートします。
「自社がどの補助金を組み合わせられるか分からない」という方は、以下のステップで始めてください。
- LINE診断(無料・30秒):業種・投資内容を入力するだけで、使える補助金の組み合わせ候補が届く
- 個別相談(無料):自己負担額・立替期間・申請順序を専門家と一緒に設計する
- 申請支援:事業計画書の作成・経費の割り当て設計・交付決定日管理をまとめてサポート
2026年の主要補助金は第1回公募が順次開始されています。準備が間に合わなければ次の公募まで半年〜1年待つことになるため、今のうちに使える補助金の組み合わせを把握しておくことをお勧めします。
本記事で参照した一次情報: 本記事は、補助金申請支援を累計800件手がけた黒江遼氏(取材協力専門家・中小企業向け補助金申請の設計・計画書作成を専門とする)へのインタビューをもとに作成しています。採択率80%は黒江氏個人の実績値であり、補助金HACKの実績ではありません。数値・事例は同氏談・同氏調べによるものです。補助金の最新の公募情報・補助上限額・補助率は各補助金の公式サイト・公募要領で必ずご確認ください。本記事の補助金情報は2026年5月時点のものです。
よくある質問
補助金は複数同時に申請できますか?
「同一経費への重複適用禁止」とは具体的にどういう意味ですか?
補助金と助成金は同時に受け取れますか?
採択後に別の補助金を申請できますか?
個人事業主でも補助金を複数使えますか?
補助金の申請順序に決まりはありますか?
補助金の併用で注意すべき「交付決定前の発注」とは何ですか?
:::point[次に読みたい記事] 補助金活用は「申請して終わり」ではありません。次のステップでつまずきやすいポイントを先取りして解説しています。
- 【支援800件・採択率80%】中小企業は補助金を複数同時に使える?併用OKとNGのルールを整理
- 【支援800件・採択率80%】中小企業は補助金を複数同時に使える?併用OKとNGのルールを整理
- 【支援800件・採択率80%】中小企業は補助金を複数同時に使える?併用OKとNGのルールを整理
- 【支援800件・採択率80%】中小企業は補助金を複数同時に使える?併用OKとNGのルールを整理
:::

コメント