この記事は 行政書士・上田 昌芳(第26260602号) の監修のもと公開しています。 詳細を見る →
# 補助金の併用は中小企業でも可能?OKパターン・NGパターンを徹底解説
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✓ まとめ
この記事でわかること(3分でスキャン可能)
- 補助金の併用がOKになる条件・NGになる条件の違い
- 製造業で実際に使える補助金の組み合わせパターン(5例)
- 埼玉A社の事例:2,500万円投資を自己負担1,250万円に圧縮した実績
- 申請から入金まで半年〜1年半かかる時間軸の全体像
- 専門家支援による採択率70〜85%の根拠と書類作成の工数削減効果
補助金を「もっと活用したい」と考えている中小企業の経営者から、こんな相談をよく受けます。「設備投資でものづくり補助金を使いながら、ITシステムの導入でIT導入補助金も申請できますか?」「助成金と補助金は同時に受け取っていいのでしょうか?」
結論から申し上げると、補助金の併用は原則OKです。ただし、「同一の経費に対して複数の補助金を重複して使う」ことは禁止されています。このルールを正確に理解しないまま申請すると、採択後に取り消しや返還命令という最悪の事態を招くリスクがあります。
この記事は、従業員10〜100名規模の中小製造業の経営者を主な対象としています。補助金HACKの申請支援実績をもとに、補助金を複数同時に使うためのOKルール・NGルールを表形式で整理しました。製造業の具体例を中心に、飲食業・IT業の参考事例も交えながら、自己負担額のシミュレーションまで含めてお伝えします。
2026年以降の新補助金制度(新事業進出補助金・成長加速化補助金など)においても、「同一経費への重複使用はNG」という基本的な併用ルールは変わりません。最新の公募情報は補助金HACKでも随時更新していますので、ぜひご確認ください。
> 本記事の情報確認日:2025年6月 > 各補助金の公募状況・補助率は変更される場合があります。申請前に必ず公式ポータル・公募要領(各補助金の公式文書)で最新情報をご確認ください。

補助金HACKコンサルチーム|申請支援実績800件・採択率80%(参考値・後述の免責注釈を参照)
補助金HACKが選ばれる3つの理由:
- 2026年新制度(新事業進出補助金・成長加速化補助金)に即日対応
- LINEで翌営業日以内に返信(簡単な質問1行からOK)
- 初回相談で経費マッピングを無料設計
補助金の「併用」とは何か?中小企業が知るべき基本定義
補助金の併用とは、1つの会社が複数の補助金・助成金を同時期に申請・受給することを指します。 多くの中小企業経営者が「1社1補助金しか使えない」と誤解していますが、これは正確ではありません。
補助金制度は国・地方自治体・各省庁がそれぞれの政策目的にもとづいて設計しており、対象経費さえ重複しなければ、複数の制度を組み合わせて受給することが認められています。
補助金の「重複受給」と「併用」の違いは次のとおりです。
| 区分 | 内容 | 可否 |
|---|---|---|
| 重複受給 | 同一の経費に対して複数の補助金を適用する | NG(禁止) |
| 併用 | 異なる経費・異なる事業に対して複数の補助金を適用する | OK(原則可) |
このルールの根拠は、補助金が「補助対象経費(補助金で認められる経費の範囲)の一部を国・自治体が負担する制度」であることにあります。同一の経費に対して100万円の補助を2件から受け取れば、実質的に「二重取り」となり、制度の趣旨に反します。
一方で、製造設備の購入に使う補助金と、業務システムの導入に使う補助金は、対象経費がまったく別物です。この場合は「同一経費への重複」にあたらないため、併用が認められます(参考:中小企業庁 補助金・支援策サイト)。
📌 補助金併用の大前提
「同一の経費への重複使用はNG、異なる経費への複数活用はOK」。これが補助金併用の唯一かつ最重要のルールです。
ものづくり補助金・IT導入補助金の主要スペック比較
製造業で最もよく使われる2つの補助金のスペックを整理します。公募ごとに変動するため、申請前に必ず公式サイトで最新値を確認してください。
| 補助金名 | 補助上限額(目安) | 補助率(目安) | 主な対象経費 |
|---|---|---|---|
| ものづくり補助金 | 750万円〜1億円(類型による) | 1/2〜2/3 | 機械設備・システム開発費等 |
| IT導入補助金 | 5万円〜450万円(枠による) | 1/2〜4/5 | ソフトウェア・SaaS導入費等 |
※上記は参考値です。最新の補助上限額・補助率はものづくり補助金公式およびIT導入補助金公式でご確認ください。
製造業で使える補助金の組み合わせOKパターン5選
実際に支援現場でよく見かける「併用OKパターン」を5つ紹介します。どのケースも「対象経費が異なる」という共通点があります。
この記事では製造業向けのパターン1・3・5を特に重点的に解説しています。パターン2・4は飲食業・IT業の参考事例です。飲食業・IT業の方も、経費区分の考え方は共通して参考にできます。
パターン1:ものづくり補助金 × IT導入補助金【製造業向け・最頻出】
対象業種:製造業/対象規模:従業員10〜100名
製造業の経営者が最も検討しやすい組み合わせです。
- ものづくり補助金:新しい加工機械・設備の導入費用に適用
- IT導入補助金:生産管理システム・ERP(Enterprise Resource Planning=基幹業務システム。販売・在庫・会計などを一元管理するソフトウェア)の導入費用に適用
製造設備とITシステムは明確に別の経費区分です。「設備にはものづくり補助金、システムにはIT導入補助金」と分けて計上すれば、両方を同時期に申請・受給することが可能です。
※各補助金の公募状況は時期により変動します。詳細は各公式サイトでご確認ください。
パターン2:小規模事業者持続化補助金 × 雇用調整助成金【参考:飲食・小売向け】
対象業種:飲食業・小売業(参考事例)/対象規模:従業員20名以下
⚠️ 参考事例
パターン2・4は飲食業・IT業向けの参考事例です。製造業の方はパターン1・3・5を優先的にご確認ください。
- 小規模事業者持続化補助金:店舗改装・チラシ制作・HP作成などの販路開拓費に適用。補助上限額:最大200万円
- 雇用調整助成金(厚生労働省所管):雇用維持のための休業補償に適用。助成率2/3〜4/5
補助金と助成金は管轄省庁が異なり(経産省系 vs 厚労省系)、対象となる経費も性質がまったく異なるため、原則として併用できます。※公募状況は時期により変動します。
パターン3:ものづくり補助金 × 業務改善助成金【製造業向け】
対象業種:製造業・サービス業/対象規模:従業員30名以下(業務改善助成金の場合)
- ものづくり補助金:生産設備の刷新(経済産業省所管)
- 業務改善助成金(厚生労働省所管):最低賃金の引き上げに伴う設備投資への助成
それぞれが対象とする経費・目的が異なるため、同時申請・受給が可能です。ただし、同一の設備購入費を両方の補助金の対象経費として計上することはできません。※公募状況は時期により変動します。
パターン4:IT導入補助金 × キャリアアップ助成金【参考:IT・サービス業向け】
対象業種:IT・サービス業(参考事例)/対象規模:従業員1〜50名
⚠️ 参考事例
パターン4はIT・サービス業向けの参考事例です。
- IT導入補助金:業務効率化ツール(SaaS=Software as a Service。クラウド経由で使うソフトウェアサービス等)の導入
- キャリアアップ助成金(厚生労働省所管):非正規雇用者の正社員化に伴う費用の補助
事業効率化と人材活用という別目的で設計されているため、経費の重複なく使い分けることが可能です。
パターン5:省エネ補助金 × 地方自治体の設備投資補助金【製造業向け】
対象業種:製造業を中心に全業種/対象規模:中小企業全般
国の補助金と都道府県・市区町村独自の補助金を組み合わせるパターンです。具体的な自治体補助金の例として、「東京都ものづくり企業成長支援助成金(補助率1/2、上限1,500万円)」や「大阪府中小企業設備投資補助金(補助率1/3)」との組み合わせが代表例です。
ただし、自治体補助金の中には「国の補助金との重複禁止」を条件に設けているものもあるため、必ず公募要領(各補助金の公式文書)で確認が必要です。
| 組み合わせ | 対象経費 | 備考 |
|---|---|---|
| ものづくり補助金 × IT導入補助金 | 設備費 / システム導入費 | 対象経費を明確に分けること |
| 持続化補助金 × 雇用調整助成金 | 販路開拓費 / 雇用維持 | 省庁が異なるため原則OK |
| ものづくり補助金 × 業務改善助成金 | 設備費 / 最低賃金改善 | 同一設備への重複はNG |
| IT導入補助金 × キャリアアップ助成金 | ITツール費 / 人材活用費 | 目的・経費が明確に別 |
| 省エネ補助金 × 自治体補助金 | 省エネ設備費 / 別経費 | 自治体要件を必ず確認 |

自己負担額はいくらになるのか?製造業の実際のシミュレーション
補助率1/2の補助金を2本組み合わせると、それぞれの経費の半額が補助対象になり、投資総額に対する自己負担を最大50%圧縮できます。
「補助金を使えば自己負担がどこまで下がるのか」は、経営判断において最も重要な数字です。ここでは補助金HACKが支援した製造業の事例をもとにした事例イメージ(取材協力:補助金HACK支援先・匿名)をご紹介します。
事例:埼玉の精密加工メーカーA社(従業員30名・年商2億円・2024年度申請)
A社は老朽化した加工ラインの更新と、生産管理システムの導入を同時に進めたいというご相談でした。「どの補助金をどの経費に割り当てるか」のマッピングを最初に行い、経費の重複なく2本の補助金を活用しました。採択から入金まで、概算で約10〜14ヶ月を要しています。
投資内訳と補助金の適用結果
| 投資項目 | 投資額 | 適用した補助金 | 経費区分 | 補助額 | 自己負担額 |
|---|---|---|---|---|---|
| 新加工ライン(設備) | 2,000万円 | ものづくり補助金(補助率1/2) | 機械装置費 | 1,000万円 | 1,000万円 |
| 生産管理システム | 500万円 | IT導入補助金(補助率1/2) | ソフトウェア費 | 250万円 | 250万円 |
| 合計 | 2,500万円 | — | — | 1,250万円 | 1,250万円 |
2,500万円の設備投資を計画していたA社の自己負担は、補助金を活用することで1,250万円(▲50%)に圧縮されました。設備と生産管理システムという異なる経費区分に対して、それぞれ別の補助金を適用したことで、この結果が実現しています。
A社はその後、売上高が年商2億円から3億円規模へ成長しています。新ラインによる生産能力の拡大が主な要因です。
補助金HACKへのご相談から採択まで、A社の書類作成にかかった経営者の工数は約15時間(打ち合わせ・書類確認・押印作業の合計)でした。自社申請の場合、同規模の申請では80〜120時間かかるケースも珍しくありません。専門家への依頼により、書類作成工数を約80〜90%削減できる見込みです(計算根拠:自社申請の目安100時間÷専門家支援後の経営者工数15時間)。
経費マッピング表:A社事例をもとにしたサンプル(製造業・2補助金活用)
「どの投資にどの補助金を使うか」を事前に設計した経費マッピング表の例です。補助金HACKでは初回相談でこの設計を無料で行います。
| 投資項目 | 経費区分 | 割り当て補助金 | 補助率 | 補助上限 | 注意点 |
|---|---|---|---|---|---|
| 新加工ライン(NC旋盤) | 機械装置費 | ものづくり補助金 | 1/2 | 750万円〜 | 他補助金との経費重複NG |
| 生産管理システム(MES) | ソフトウェア費 | IT導入補助金 | 1/2〜4/5 | 最大450万円 | ツール登録確認が必要 |
| 省エネ空調設備 | 機械装置費 | 自治体補助金(例:都・府) | 1/3〜1/2 | 自治体により異なる | 国補助金との重複禁止条件を要確認 |
| 作業員研修費 | 外注費 | ものづくり補助金(附随経費) | 1/2 | 設備費の範囲内 | 設備導入に直接関連する研修に限る |
このマッピング表を作成することで、「どの経費がどの補助金に紐付くか」が一目でわかり、二重計上のリスクを事前に排除できます。
📌 補助金で自己負担を半減できるケースは多い
補助率が1/2の補助金を2本組み合わせると、それぞれの経費の半額が補助対象になります。A社のように2,500万円の投資を1,250万円の自己負担で実現するケースが、補助金HACKの支援現場では実際に出ています。「自社でも同様の試算ができるか」は、LINEで無料シミュレーションをご利用ください。
補助金の同一経費への重複申請NGパターン:やってしまいがちな落とし穴
「同一経費への二重申請」は、採択後でも取り消しの対象になります。 悪意がなくてもミスとして処理されるため、注意が必要です。以下のNGパターンは支援現場で実際によく見られます(参考:経済産業省 補助金の適正な使用について)。
NGパターン1:同一の機械購入費を2つの補助金に計上する
例えば、1台の加工機械(購入費1,000万円)に対して、ものづくり補助金から500万円、省エネ補助金からも300万円を受け取ろうとするケースです。これは典型的な「同一経費への重複受給」にあたり、禁止されています。
実際に補助金HACKの支援現場では、「1台の機械を2つの補助金に計上してしまい、実績報告(補助金事務局への事業完了の報告)時の審査で発覚して採択が取り消された」という事例を確認しています。発覚のタイミングは申請時ではなく実績報告時の審査が多いという点に注意が必要です。
対策:
- 設備購入前に「どの設備をどの補助金に紐付けるか」のマッピング表を作成する
- 補助金ごとに見積書・請求書・納品書を別管理する
- 提出前に「同一経費の重複がないか」の最終チェックリストを確認する
NGパターン2:同一のHP制作費を複数の補助金に申請する
小規模事業者持続化補助金でHP制作費を申請しつつ、IT導入補助金でも同じHP制作費を計上しようとするケースです。「IT化」と「販路開拓」で目的は違っても、経費の実体が同一であれば重複として扱われます。
対策:
- HP制作の範囲を事前に整理し、「販路開拓に使う部分」と「ITツール連携部分」に明確に切り分ける
- ベンダーに見積書を用途別に分けて発行してもらう
- どちらの補助金に計上するかを決定した後、もう一方の申請書に同経費を記載しないよう徹底する
NGパターン3:採択された補助金の事業内容を変えて別の補助金に申請する
持続化補助金でHP作成費として採択を受けた後、「別の事業のHP」と説明を変えてIT導入補助金にも申請するケースです。実態が同一の経費であれば、名目をどう変えても重複と判断される可能性があります。
対策:
- 採択後の事業変更は必ず補助金事務局に事前相談する
- 別の補助金に申請する際は、経費の実体が本当に別物かを第三者(専門家)に確認してもらう
- 事業計画書の内容と実際の支出内容が一致しているかを随時確認する
NGパターン4:同一の補助金を短期間に再申請して採択される
同じ補助金(例:ものづくり補助金)を過去に受給した企業が、ほぼ同じ内容で再申請するパターンです。制度上NGではない場合もありますが、審査での不利は避けられません。審査員は「前回採択された取り組みの成果がどう活かされているか」を評価するためです。
次回申請前に改善すべきポイント:
- 前回採択事業の「成果・売上・生産性向上の実績」を数値でまとめる
- 「前回と今回で何が異なるか」「なぜ追加投資が必要か」を明確に説明できる事業計画を作成する
- 「投資回収計画」「市場環境の変化」「新たな競争優位性」を前回より具体的に記述する
⚠️ 採択後の取り消しに注意
補助金の重複受給は申請時点ではなく、実績報告時の審査で発覚することが多くあります。採択されても安心せず、経費の区分管理を徹底してください。
製造業(年商3〜10億円)の採択率目安はどれくらいか?
製造業(年商3〜10億円)で専門家支援ありの場合、採択率は75〜85%程度が目安です(補助金HACKの申請支援実績・参考値)。経営者の方が最も知りたいのは、「自分の業種・規模では、どれくらい採択されるのか」ではないでしょうか。補助金HACKの申請支援実績から見えてきた傾向をお伝えします。
> 採択率について(本記事唯一の免責注釈):以下の数値は補助金HACKの申請支援実績における参考値(2025年6月時点)です。補助金の種類・申請内容・申請時期により大きく異なります。公式の採択率とは異なりますのでご注意ください。タイトルの「採択率80%」も同基準の参考値です。
| 業種・規模 | 主な活用補助金 | 採択率の傾向(支援実績参考値) |
|---|---|---|
| 製造業(年商1〜3億円) | ものづくり補助金 | 専門家支援あり:70〜80%程度 |
| 製造業(年商3〜10億円) | ものづくり補助金・IT導入補助金 | 専門家支援あり:75〜85%程度 |
| 飲食業(1〜3店舗)※参考 | 持続化補助金・IT導入補助金 | 専門家支援あり:65〜80%程度 |
| IT・サービス業(1〜10名)※参考 | 持続化補助金・キャリアアップ助成金 | 専門家支援あり:70〜80%程度 |
| 全業種(専門家支援なし) | — | 採択率は大幅に下がる傾向 |
全体平均は支援実績ベースで約80%。業種・申請内容・時期により変動します。
「自社も通る可能性があるか」を判断する上で重要なのは、専門家の支援を受けているかどうかと、事業計画書の質です。同じ業種・規模でも、申請書の完成度によって採択結果は大きく変わります。

補助金を複数申請するための手順はどうなっているか?
補助金を複数申請する際の基本的な流れを5ステップで整理します。
- 自社に使える補助金の洗い出し(所要時間:30分〜3時間):業種・規模・投資計画をもとに、使える補助金の候補リストを作成する。補助金HACKのLINE診断で3分以内に候補を絞り込める
- 経費のマッピング(所要時間:1〜3時間):「どの投資にどの補助金を使うか」を表形式で整理し、同一経費への重複が発生しないよう設計する。上記のサンプルマッピング表を参考に作成する
- 公募スケジュールの確認と申請書類の作成(所要時間:自社申請80〜120時間・専門家支援で経営者工数15時間程度):各補助金の公募開始日・締切日を一覧管理し、優先順位をつけて並行して書類を作成する
- 交付決定を受けてから発注(所要時間:採択通知から交付決定まで1〜3ヶ月):採択通知後に交付申請(補助金事務局への正式申請)を提出し、交付決定(事務局が補助金交付を正式に決定する手続き)が下りた日以降に設備・ツールの発注を行う。交付決定前の発注は補助対象外になるため注意
- 実績報告と入金(所要時間:実績報告から入金まで3〜6ヶ月):事業完了後に実績報告を提出し、事務局の審査を経て補助金が振り込まれる
📌 交付決定前の発注は最大のNGミス
複数補助金を並行して進める場合、それぞれの交付決定日の管理が最も重要です。1本でも交付決定前に発注すると、その補助金の全額が対象外になります。
申請タイミングの時間軸はどうなっているか?今動くべき補助金と来年度に備える補助金
※以下の公募状況は2025年6月時点の情報をもとにした目安です。実際の公募状況は公式サイトで必ずご確認ください。
複数の補助金を同時進行で申請する場合、スケジュール管理が最大の実務課題になります。補助金によって公募期間・締切・採択発表のタイミングが異なるため、計画的な管理が不可欠です。
今から動くべき補助金(2025年6月時点)
現在公募中または近く公募が見込まれる補助金を優先的に確認してください。
- IT導入補助金:年間を通じて複数回の公募あり。直近の締切を公式サイトで要確認
- 小規模事業者持続化補助金:年2〜4回の公募が多い。締切前1.5〜2ヶ月前から準備開始が目安
- 業務改善助成金・キャリアアップ助成金(厚生労働省所管):通年対応のものが多い。事業開始前に申請が原則
来年度の計画立案に含めるべき補助金(2025年6月時点)
- ものづくり補助金:次回公募時期は要確認。例年は年度初め(4〜5月)に第1回公募が多い傾向
- 事業再構築補助金:現在公募終了(2025年6月時点・未確定)。新制度への移行が検討されているため動向を注視
- 新事業進出補助金・成長加速化補助金(2026年以降の新制度):制度設計が進行中(2025年6月時点・未確定)。補助金HACKで最新情報を随時更新予定
2026年新制度との補助金併用パターンはどうなるか?
新事業進出補助金(中小企業が新たな事業分野に進出する際に設備投資・専門家費用を補助する制度として設計が進む)と成長加速化補助金(成長意欲の高い中小企業の投資を後押しする補助金として議論されている制度)については、2025年6月時点で制度詳細は未確定です。ただし、「同一経費への重複使用はNG」という基本ルールは新制度でも引き継がれる見込みです。
既存のものづくり補助金・IT導入補助金との併用パターンについては、公募要領(公式文書)公開後に補助金HACKが速報でお伝えします。LINEに登録しておくと、公募開始時に自動でご案内します。
補助金の一般的なスケジュール感
補助金は「申請→採択→交付決定→事業実施→実績報告→入金」という流れをたどります。この全工程で半年〜1年半かかることが多く、入金は事業完了後の後払いです。
補助金HACKの支援現場では「実績報告から入金まで3ヶ月〜半年かかり、経営者の多くが『こんなに時間がかかるとは思わなかった』と驚く」という経験を積み重ねてきました。
発注タイミングの実務的なリードタイム
交付決定日より前に発注・購入した経費は、補助対象外になります。実務的なリードタイムの目安は以下のとおりです。
| フェーズ | 目安期間 | ポイント |
|---|---|---|
| 公募開始〜申請締切 | 1〜2ヶ月 | 書類作成・事業計画書の作成期間 |
| 採択通知〜交付決定 | 1〜3ヶ月 | 交付申請の提出・審査期間 |
| 交付決定後〜発注OK | 交付決定日以降 | この日以降でないと発注不可 |
| 事業実施〜実績報告 | 6〜12ヶ月(補助金ごとに異なる) | 期間内に事業を完了させること |
| 実績報告〜入金 | 3〜6ヶ月 | 審査・確認後に補助金が振り込まれる |
公募開始から発注OKになるまで、早くても3〜5ヶ月は見ておく必要があります。設備の納期が長い場合は特に注意が必要です。
申請順序の考え方
明確なルールはありませんが、実務的には次の考え方が有効です。
- 公募期間が短い(締切が近い)補助金を優先する:締切が迫っている場合は、他の申請準備と並行してスケジュールを組む
- 実績づくりを兼ねて採択率の高い補助金から着手する:持続化補助金は以前は採択率が非常に高い傾向があった制度です(現在は申請書の質が問われる難易度になっているとの声も現場では多く聞かれます)。まず実績を作る入口として活用されることがあります
- 採択結果を踏まえてもう一方を申請する戦略もある:一方の採択結果を見てから、別の補助金の申請内容を調整するアプローチです
| 時期 | 採択率傾向 | 推奨アクション |
|---|---|---|
| 4〜7月(年度始まり・第1回公募) | 比較的高い傾向 | 重要な補助金はこの時期に集中申請 |
| 8〜11月(中盤) | 中程度 | 追加申請・次回準備 |
| 12〜3月(冬・年度末) | 予算消化で枠が絞られる傾向 | 来年度の計画立案・書類整備 |
補助金併用申請でよくある失敗の対策は?
複数の補助金を同時進行で進めることで、申請書類のミスや経費管理のズレが起きやすくなります。補助金HACKの支援現場から見えてきた「よくある失敗パターン」と対策を整理します。
失敗1:書類管理のケアレスミス
補助金ごとに提出書類の種類・様式・提出先が異なります。複数並行すると「添付書類の漏れ」「様式の混同」が起きやすくなります。
対策:
- 補助金ごとに提出書類のチェックリストを作成する
- ExcelやGoogle スプレッドシートで「補助金名 / 提出書類名 / 提出期限 / 提出済みか」をマトリクス管理する
- 提出前に第三者(担当者以外)による最終確認を行う
失敗2:AIで申請書を全部書いてしまい整合性が崩れる
「AIに一気に全部書かせると整合性が崩れて落ちる」事例を繰り返し確認しています。複数の補助金申請書を同時にAIで生成すると、事業概要・経費計画・事業計画の記述間で矛盾が生じるケースがあります。
対策:
- 「自社概要・市場動向・課題・強み・補助事業内容」のパートごとにAIを使う
- 各パートを書き終えるたびに、他の記述との整合性を確認する
- 複数補助金の申請書でも、自社の基本情報(業種・規模・強み)は統一した記述を使う
失敗3:別業者で落ちた後の再申請で同じミスを繰り返す
補助金HACKの支援実績では「自社や別業者で申請して落ち、セカンドオピニオンとして相談に来た後に採択されるパターンが多い」という傾向があります。不採択理由を分析しないまま再申請すると、同じ指摘で再度落ちてしまいます。
補助金HACKに相談いただいたセカンドオピニオン事例の1つを紹介します。神奈川県の金属加工メーカーB社(従業員20名・年商1.5億円)は、別業者で2回ものづくり補助金に落ちた後、補助金HACKに相談。不採択の主因は「投資回収期間の未記載」と「補助事業の革新性の説明不足」でした。これらを修正した3回目の申請で採択。補助額は750万円、投資総額1,500万円の自己負担を750万円に圧縮しました。
対策:
- 不採択になった場合は、事業計画書のどのパートが弱かったかを分析する
- 以下の「よくある減点ポイント」を参照して改善箇所を特定する
- 複数補助金を並行している場合は、一方の不採択結果から他の申請書の改善点を見つける
計画書でよくある減点ポイント
- 「投資回収期間」が書かれていない(補助事業は投資回収が前提。期間記載なしは大きな減点)
- 断定的・絶対的な表現を使っている(計画は推測ベースなので「〜を見込む」「〜を目標とする」が適切)
- 補助金の趣旨と事業計画の内容が乖離している
- 過剰投資(事業規模に見合わない投資額)

補助金の複数申請についてのよくある誤解はどれか?
補助金の情報は、SNSや一部のブログで誤った情報が拡散していることがあります。補助金HACKの支援現場で確認してきた傾向をもとに、正確な情報を整理します。
誤解1:「個人事業主は補助金を受け取れない」
正:個人事業主だからNGという制度はほぼありません。
補助金HACKの支援実績では「個人事業主も対象になる補助金は多数あり、特に小規模事業者持続化補助金は個人事業主に最も適した補助金の一つ」です。法人と同様に、要件を満たせば複数の補助金を使うことができます。
誤解2:「賃上げで補助金がもらえる」
正:賃上げで補助金がもらえる制度はありません。
賃上げによって補助上限額が引き上がるインセンティブ制度(業務改善助成金など)はありますが、「賃上げしただけで補助金を受け取れる」制度は存在しません。SNS上の集客目的アカウントに多い誤情報です。
誤解3:「IT導入補助金でパソコンを買える」
正:PCだけでは申請できません。
ITツール(SaaS・業務システム等)の導入のために必要なPCであれば補助対象になる場合がありますが、「パソコンの購入費」単体では申請できません。「ITツール導入が主、PCはその附随経費」という順序です。
誤解4:「補助金は申請すればほぼもらえる」
正:採択率は補助金によって大きく異なります。
補助金HACKの申請支援実績における全体採択率は約80%ですが、これは専門家の支援を受けた場合の参考値です(詳細は採択率の免責注釈を参照)。補助金の種類・申請内容・タイミングによって採択率は大きく変わります。
| 誤解 | 正しい情報 |
|---|---|
| 個人事業主は補助金NG | 個人事業主も多数の補助金で対象となる |
| 賃上げで補助金がもらえる | 賃上げで補助上限が上がる制度はあるが、補助金自体はもらえない |
| IT導入補助金でPCだけ購入できる | ITツール導入のための附随経費としてのPCは対象になる場合がある |
| 申請すればほぼもらえる | 採択率は補助金・申請内容・タイミングによって大きく異なる |
⚠️ ネット情報の鵜呑みは危険
補助金情報はSNSや一般ブログに誤情報が多く含まれます。申請前は必ず各補助金の公式ポータル・公募要領(公式文書)で最新情報を確認してください。
補助金の複数申請で専門家支援が有効な理由とは?
補助金の申請支援を提供しているサービスは複数ありますが、補助金HACKを選んでいただく理由を正直にお伝えします。補助金を複数同時に進める場合、専門家支援が特に効果を発揮する理由は3つあります。
第1に、経費マッピングの設計ミスが防げます。「どの経費をどの補助金に割り当てるか」の設計が採択・非採択を分ける最重要プロセスです。補助金HACKでは初回相談でこの設計を無料で行います。
第2に、複数の公募スケジュールと書類管理を一括して対応できます。補助金ごとに様式・提出先・締切が異なり、並行管理は経営者一人では工数が膨大になります。専門家が管理を担うことで、経営者の工数を約80〜90%削減できます(A社実績:自社申請100時間→専門家支援後15時間)。
第3に、不採択になった際のリカバリ速度が上がります。B社(上記セカンドオピニオン事例)のように、不採択理由の分析から改善・再申請までを短期間で進められるのは、支援実績から減点ポイントのパターンを把握しているためです。
- 申請支援実績800件・採択率80%(参考値):不採択事例の改善ノウハウも蓄積しています
- 2026年新制度への即日対応:新事業進出補助金・成長加速化補助金など最新動向をLINEで随時配信します
- LINEで翌営業日以内に返信:「この補助金は自社に使えるか」という1行の質問でも対応します
- 初回相談で経費マッピングを無料設計:採択・非採択を左右する最重要プロセスを初回で行います
- 書類作成工数を約80〜90%削減:経営者の関与を打ち合わせ・確認・押印に絞り込みます
まとめ:今週やるべき3ステップ
補助金の併用で自己負担を最大化するために、今週動けることを3つに絞ってお伝えします。
ステップ1:自社の投資計画を「経費項目別」に書き出す
設備・システム・広告・人材育成など、投資の内訳を項目別に整理してください。この一覧があれば、どの補助金にどの経費を割り当てられるかの検討がすぐに始まります。所要時間:30分〜1時間。
ステップ2:使える補助金の候補を確認する
業種・規模・投資内容をもとに、申請できる補助金の候補を絞り込みます。補助金HACKのLINE診断で3分以内に候補を確認できます。自社申請を検討する場合は、各補助金の公式ポータルで公募状況を確認してください。所要時間:3分〜30分。
ステップ3:経費マッピング表を作成する(または補助金HACKに無料設計を依頼する)
本記事のサンプルマッピング表を参考に、「投資項目×補助金×経費区分」の対応表を作成します。重複が発生しないかを確認したうえで、申請する補助金の優先順位を決定します。自力で整理が難しい場合は、補助金HACKの初回相談(無料)で一緒に設計します。所要時間:1〜3時間(専門家依頼の場合は打ち合わせ30分程度)。
補助金の活用は、制度を正確に理解した上での「経営判断」です。まずは一次情報(公募要領)と専門家のアドバイスをもとに、御社に合った活用戦略を組み立ててください。

> 本記事の情報確認日:2025年6月 > 各補助金の公募状況・補助率は変更される場合があります。申請前に必ず公式ポータル・公募要領で最新情報をご確認ください。
著者:補助金HACKコンサルチーム 中小企業向け補助金申請支援の専門チーム。申請支援実績800件・採択率80%(自社支援実績・参考値・2025年6月時点。補助金の種類・申請内容・申請時期により大きく異なります)。ものづくり補助金・IT導入補助金・小規模事業者持続化補助金を中心に、複数補助金の組み合わせ戦略を専門とする。LINEでの返信は翌営業日以内(詳細はLINE公式をご確認ください)。
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よくある質問
補助金を複数同時に申請することは違反になりますか?
補助金と助成金を同時に受け取ることはできますか?
ものづくり補助金とIT導入補助金を同時に申請できますか?
採択後に別の補助金を申請することはできますか?
個人事業主でも複数の補助金を併用できますか?
補助金の申請順序に決まりはありますか?
交付決定前に別の補助金の経費と重複してしまった場合はどうなりますか?
:::point[次に読みたい記事] 補助金活用は「申請して終わり」ではありません。次のステップでつまずきやすいポイントを先取りして解説しています。
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