この記事は 行政書士・上田 昌芳(第26260602号) の監修のもと公開しています。 詳細を見る →
# 補助金を併用して中小企業が受給額を最大化する完全ガイド
補助金を複数同時に申請したい、と考える中小企業の経営者は少なくありません。設備投資にはものづくり補助金を使いつつ、広告宣伝費には持続化補助金を、といった活用ができれば、自己負担を大きく減らせます。
結論からいうと、補助金の併用は原則として可能です。 ただし、「同一の経費に対して複数の補助金を重複申請すること」は禁止されています。このルールを正しく理解することが、補助金活用を最大化する第一歩です。
補助金HACKでは累計800件の申請支援を手がけており、採択率は約80%(2024年度・自社集計:支援件数800件中採択640件)を達成しています。この記事では、その支援実績をもとに、補助金の併用OKパターンとNGパターン、申請時の注意点、そして経営者が陥りやすい3つの落とし穴をわかりやすく解説します。
> 本記事の執筆・監修:補助金HACKスタッフ(中小企業診断士・補助金申請支援歴5年・累計支援800件) > 製造業・食品業・IT業を中心に、ものづくり補助金・IT導入補助金・持続化補助金などの申請支援を手がけています。

⚠️ 注意
採択取消につながる3つの落とし穴(実支援800件から)
補助金HACKの800件の申請支援で繰り返し目にした「採択取消」の典型例です。
- 交付決定前に発注・支払いをしてしまった(最多)
- 複数補助金で同一経費を二重計上した
- 実績報告の期限を過ぎて補助金を受け取れなかった
この3点を事前に押さえるだけで、採択後のトラブルは大幅に減らせます。
- 申請前に1分でできる:自社の補助金併用チェックリスト
- 補助金の「併用」とは?中小企業が知っておくべき基本の考え方
- 補助金と助成金の違いと併用可否
- 補助金受給時の税務上の取り扱い(課税対象)
- 補助金の「重複申請」が禁止される理由と判断基準とは?
- 補助金を併用できる3つのパターン
- 業種別に見る補助金の最適な組み合わせ方とは?
- 補助金の併用申請を支援会社に依頼する際の選び方
- 補助金入金まで4〜6ヶ月:資金繰りのリアルと解決策
- 補助金を併用するときに必ず確認すべき注意点とは?
- 補助金の併用申請で採択率を高めるための実務ポイント
- 補助金の「併用NG」になりやすい誤解と落とし穴
- 補助金を複数申請する際の手続きの流れ
- 【事例】年商3億円の製造業が補助金3本で合計1,800万円を獲得した戦略
- 次のステップ:御社の補助金組み合わせを設計する
- よくある質問
申請前に1分でできる:自社の補助金併用チェックリスト
まず、御社が複数の補助金を適切に併用できる状態かを確認してください。以下の3問に答えてみてください。
チェック1:投資テーマごとに経費が分かれているか
- 設備投資・IT導入・販促・省エネなど、それぞれ別の経費として計上できる → 併用の可能性あり
- すべての投資が「同じ機械1台の購入費」など一括 → 重複リスクあり・要確認
チェック2:申請する補助金のどれにも「他補助金との重複禁止」が明記されているか
- 各公募要領を確認した → 問題なし
- まだ確認していない → 必ず確認が必要
チェック3:交付決定から入金まで4〜6ヶ月の資金繰りが確保できているか
- 融資枠・自己資金で対応できる → 問題なし
- 補助金入金を当てにしたキャッシュフロー計画になっている → 要注意
3つ全部クリアだった方は、このまま記事を読み進めてください。1つでも懸念がある方は、記事後半の「資金繰り対策」と「注意点」を特に丁寧に読んでいただくことをおすすめします。
補助金の「併用」とは?中小企業が知っておくべき基本の考え方
補助金の「併用」とは、複数の補助金制度を組み合わせて受給することです。 国・都道府県・市区町村がそれぞれ独自の補助金を用意しており、条件を満たせば複数の補助金を同時期に、あるいは時期をずらして受け取ることができます。
中小企業が補助金を単独で申請するよりも、複数の補助金を組み合わせて使うほうが、受給総額を大きく引き上げられる可能性があります。補助金の上限額はひとつひとつが定められていますが、別々の経費に対してそれぞれ申請することで、トータルの支援額を増やすことが可能です。
📌 ポイント
補助金併用の基本ルール
- 同一経費への重複申請はNG(例:同じ機械購入費に2つの補助金を申請する)
- 異なる経費に対する申請はOK(例:設備投資と広告宣伝費をそれぞれ別の補助金で申請)
- 国・都道府県・市区町村の補助金はそれぞれ独立した制度であり、組み合わせ可能
補助金ごとに審査基準・申請書類・事務手続きは独立しています。「同一経費への二重申請」というルール違反さえしなければ、複数の補助金制度を賢く活用することは、経営者として合理的な判断といえます。
補助金と助成金の違いと併用可否
補助金と助成金はよく混同されますが、性質が異なります。
| 項目 | 補助金 | 助成金 |
|---|---|---|
| 主な所管 | 経済産業省・中小企業庁など | 厚生労働省など |
| 目的 | 設備投資・新事業展開など | 雇用維持・人材育成など |
| 採否の仕組み | 審査・採択制(競争あり) | 要件を満たせば原則受給可能 |
| 返済 | 不要 | 不要 |
補助金と雇用系助成金(キャリアアップ助成金など)は、対象経費が異なるため原則として併用できます。ただし、補助金の公募要領に「雇用関連助成金との重複禁止」の記載がある場合は例外です。申請前に公募要領を必ず確認してください。
補助金受給時の税務上の取り扱い(課税対象)
補助金は「収益」として計上され、原則として法人税・所得税の課税対象になります。 受け取った補助金をそのまま手元に残せるわけではない点に注意が必要です。
一方で、圧縮記帳(補助金で購入した資産の取得価額を圧縮して課税を繰り延べる会計処理)を活用することで、受給年度の税負担を軽減できるケースがあります。
📌 ポイント
税務上の注意点まとめ
- 補助金は受領年度の益金(収益)として課税される
- 圧縮記帳を活用すると課税の繰り延べが可能(固定資産取得が前提)
- 複数の補助金を同一年度に受給する場合、税負担が集中するリスクがある
- 申請前に顧問税理士・会計士への確認を強くおすすめします
補助金の税務処理は補助金の種類・受給額・使途によって異なります。経営判断として「受給後の手取り額」を見積もっておくことが大切です。
補助金の「重複申請」が禁止される理由と判断基準とは?
補助金の重複申請とは?
補助金の重複申請とは、ひとつの支出(経費)に対して複数の補助金から資金を受け取ろうとする行為で、すべての補助金制度で禁止されています。
ほぼすべての補助金制度において、公募要領に「他の補助金との重複交付を受けていないこと」が採択条件として明記されています。
なぜ重複申請はNGなのか
補助金は、税金を原資とした公的な資金支援です。同じ経費に対して複数の補助金が支給されると、実質的に経費の全額またはそれ以上が補填されることになります。制度本来の「一部補助」という趣旨から外れてしまうため、禁止されています。
重複申請が発覚した取消事例(匿名)
補助金HACKの支援実績では、重複申請による採択取消が実際に発生しています。
事例A(製造業・従業員20名): 国の設備補助金と都道府県の設備導入補助金に同一の機械購入費を計上。採択後の実績報告審査で発覚し、国の補助金が全額取消・返還請求を受けました。「補助主体が違えば大丈夫」という誤解が原因でした。
事例B(小売業・従業員8名): IT導入補助金と市区町村のデジタル化補助金に同一のシステム導入費を計上。交付決定後の現地確認時に発覚し、両方の補助金が取消となりました。申請前の経費整理を省略したことが原因です。
採択が取り消されるだけでなく、受給済みの補助金の返還を求められるケースもあります。申請前に必ず経費の整理をおこなうことが重要です。
✓ まとめ
重複申請の判断基準まとめ(引用用)
補助金の重複申請の禁止は「同一経費かどうか」が基準です。国・都道府県・市区町村など補助主体が異なっていても、同じ経費に複数の補助金を申請することは禁止されます。一方、設備投資と広告費など経費が異なれば、複数の補助金を同時申請することは原則として問題ありません。
重複申請かどうかの判断基準
重複申請の判断は、「同じ経費かどうか」 が軸になります。以下の表を参考に整理してください。
| ケース | 判断 | 理由 |
|---|---|---|
| 同じ機械購入費にA補助金とB補助金を申請 | NG | 同一経費への重複申請 |
| 機械購入にA補助金、広告費にB補助金を申請 | OK | 異なる経費への別申請 |
| 今年ものづくり補助金で設備投資、来年持続化補助金で販促 | OK | 異なる事業年度・異なる経費 |
| 国補助金とは別に自治体補助金を同一経費に申請 | NG | 補助主体が違っても同一経費はNG |
| 補助金と雇用系助成金を同一事業に活用 | OK | 目的・対象経費が異なれば問題なし |
申請する補助金ごとに「経費の割り振り表」を作る
複数の補助金を並行して申請する場合は、どの経費をどの補助金に紐づけるかを一覧表で管理することをおすすめします。経費が混在したまま申請すると、審査の過程で重複が指摘される可能性があります。
補助金HACKでは、経費ごとに補助金を対応させる「経費割り振り表テンプレート」を用意しています。LINE公式登録の方に無料でお渡ししています。
補助金を併用できる3つのパターン
補助金を組み合わせて使える代表的なパターンは3つあります。 この3パターンを知っておくだけで、受給総額を大幅に引き上げられる可能性があります。

パターン1:国・都道府県・市区町村の補助金を組み合わせる
日本の補助金制度は、国(経済産業省・中小企業庁など)・都道府県・市区町村のそれぞれが独自に設けています。これらは別々の制度であるため、経費の重複さえなければ同時に活用できます。
製造業を例に挙げると、以下のような組み合わせが考えられます。
- 設備投資(新しい加工機械の導入):ものづくり補助金などの国の補助金
- 省エネ対策(空調・照明設備の更新):省エネ補助金(国)
- 地域の販路拡大・広告宣伝:都道府県や市区町村の独自補助金
自治体の独自補助金は、国の補助金と比べて知名度は低いものの、採択率が高めの傾向があります。地元の商工会議所や自治体窓口で情報を集めることが大切です。
#### 都道府県別・自治体補助金の探し方
自治体補助金は、国の補助金情報サイトには掲載されないケースが多くあります。以下の窓口を活用してください。
- 商工会議所・商工会:地域の補助金情報を最も手軽に収集できる窓口です
- よろず支援拠点(中小企業庁が全国に設置する無料経営相談窓口):補助金情報の案内も対応しています
- 東京都:東京都中小企業振興公社(j-net21)が都内向け補助金を多数掲載
- 大阪府:大阪産業局が中小企業向け支援制度を一覧化して公開しています
- 愛知県:愛知県産業労働センター(ウインクあいち)が補助金・助成金情報を提供しています
- 各都道府県の産業振興財団・中小企業支援センターのウェブサイトも定期的に確認することをおすすめします
パターン2:異なる事業目的(異なる経費)で複数申請する
ひとつの会社でも、「設備投資」「販路拡大」「IT化」「省エネ」など、複数の投資テーマを同時進行させている経営者は多くいます。それぞれの投資テーマに合った補助金を別々に申請することは、原則として問題ありません。
補助金の同時申請を検討する際は、各補助金の公募スケジュールと申請準備のスケジュールを整理してから動くことが重要です。
| 投資テーマ | 活用が考えられる補助金の例 | 2026年5月時点の状況 |
|---|---|---|
| 生産設備の導入・更新 | ものづくり補助金 | 次回公募日程は未発表(最新情報は中小企業庁公式サイトで確認) |
| ITツール・業務システムの導入 | IT導入補助金 | 次回公募日程は未発表(最新情報はIT導入補助金事務局で確認) |
| 販路拡大・広告宣伝 | 小規模事業者持続化補助金 | 2026年5月時点で公募実績あり(最新状況は日本商工会議所公式サイトで要確認) |
| 省エネ設備への切り替え | 省エネ補助金(エネルギー使用合理化等事業者支援事業) | 2026年5月時点で公募実績あり(最新状況は省エネルギーセンター公式サイトで要確認) |
📌 ポイント
省エネ補助金(エネルギー使用合理化等事業者支援事業)の補助率・上限額の目安
省エネ補助金は申請類型によって条件が異なります。一般的な「省エネルギー設備への更新」を対象とした類型では、補助率1/3〜1/2、上限額は設備規模によって数百万円から数億円まで幅があります。詳細は省エネルギーセンターの公式サイトで最新の公募要領をご確認ください。
> ⚠ 各補助金の公募状況は変更される場合があります。申請前に必ず中小企業庁の公式サイトで最新の公募情報をご確認ください。
ただし、申請書類の作成・事務手続き・実績報告がそれぞれ独立して発生するため、社内のリソース配分には注意が必要です。
パターン3:時期をずらした連続申請
「今年は設備投資でA補助金を申請、来年は販路拡大でB補助金を申請」という時系列での連続活用も、有効な戦略のひとつです。
補助金の公募は年1〜4回程度のサイクルで繰り返されることが多く、複数年にわたって計画的に申請することで、中長期的な投資計画を補助金でカバーすることができます。
⚠️ 注意
同一補助金の再取得は難易度が高い
補助金HACKの支援実績では、「過去に同じ補助金を取得済み」であることは不採択の典型的な理由のひとつです。同一補助金への再申請は可能ですが、採択されにくい傾向があります。異なる補助金を組み合わせる戦略のほうが現実的です。
業種別に見る補助金の最適な組み合わせ方とは?
業種・規模・課題が違えば、最適な補助金の組み合わせも変わります。 補助金HACKの800件支援から見えてきた、業種別の典型パターンを3つ紹介します。

シナリオ1:金属加工メーカー(従業員30名・年商3億円)の事例
課題:老朽化した加工機械の入れ替え+省エネ化+採用強化のためのHP刷新
| 投資内容 | 概算費用 | 活用を検討する補助金 | 補助率/上限の目安 |
|---|---|---|---|
| 精密加工機械の新規導入 | 3,000万円 | ものづくり補助金 | 1/2・上限1,250万円程度(通常枠の目安。大型枠等の類型・公募回により異なる。要最新確認) |
| 工場の照明・空調設備の省エネ化 | 500万円 | 省エネ補助金 | 1/3〜1/2・上限は設備規模による |
| 採用向けHP制作・会社案内の刷新 | 80万円 | 小規模事業者持続化補助金 | 2/3・上限200万円 |
それぞれの経費が明確に分かれているため、重複申請にはなりません。合計で最大1,000万円以上の補助を受けられる可能性があります(各補助金の採択が前提)。
自己負担額は約2,330万円程度の見込みです。3,000万円の機械投資については、日本政策金融公庫の設備資金融資と組み合わせることで、補助金入金までの4〜6ヶ月を融資で乗り切るケースが多く見られます。
もし御社も同じような状況であれば、補助金HACKの診断で最大受給額と資金繰りプランをまとめてお伝えすることが可能です。
> 引用用サマリー: 従業員30名・年商3億円規模の金属加工メーカーが、ものづくり補助金・省エネ補助金・持続化補助金を組み合わせた場合、3本合計で最大1,000万円超の補助を受けられる可能性があります。それぞれ経費が異なるため重複申請に該当せず、並行申請が可能です。(各補助金の上限額・補助率は公募回・類型により異なります。要最新確認。)
ものづくり補助金の申請手順と採択のポイントについては、こちらの記事をあわせてご覧ください
シナリオ2:食品製造業(従業員15名・年商1.5億円)の事例
課題:食品衛生法対応の製造ライン改修+ECサイト立ち上げによる直販強化
| 投資内容 | 概算費用 | 活用を検討する補助金 | 補助率/上限の目安 |
|---|---|---|---|
| HACCP対応の製造ライン改修 | 800万円 | ものづくり補助金 | 1/2・上限750万円程度(通常枠の目安。類型・公募回により異なる。要最新確認) |
| ECサイト構築・決済システム導入 | 120万円 | IT導入補助金(通常枠:補助率1/2・上限150万円、インボイス枠等:補助率3/4・上限50万円) | 枠により異なる |
| 地域スーパーへの新規販路開拓(展示会出展費含む) | 50万円 | 小規模事業者持続化補助金 | 2/3・上限200万円 |
3本合計で最大500〜600万円程度の補助を受けられる可能性があります。食品製造業の場合、製造ライン改修が補助対象になるかは「生産プロセスの刷新」という要件に合致するかが審査のポイントです。
補助金入金まで最低でも半年はかかるため、EC立ち上げの初期在庫費用や運転資金は、別途融資またはリース活用で手当てしておくことをおすすめします。
> 引用用サマリー: 従業員15名・年商1.5億円規模の食品製造業が、ものづくり補助金・IT導入補助金・持続化補助金を組み合わせた場合、最大500〜600万円の補助を受けられる可能性があります。IT導入補助金は申請枠によって補助率・上限額が異なるため、公募要領での確認が必須です。
IT導入補助金と他補助金の組み合わせ事例については、こちらの記事も参考にしてください
シナリオ3:電子機器メーカー(従業員50名・年商5億円)の事例
課題:次世代製品向けの開発設備投資+社内DX推進(基幹システム刷新)
| 投資内容 | 概算費用 | 活用を検討する補助金 | 補助率/上限の目安 |
|---|---|---|---|
| 試作・評価用の計測機器・設備 | 5,000万円 | ものづくり補助金(大型枠等) | 1/2・上限3,000万円程度(大型枠等の目安。類型・公募回により異なる。要最新確認) |
| 基幹システム(ERP)の刷新 | 2,000万円 | IT導入補助金(通常枠:補助率1/2・上限150万円) | 1/2・上限150万円 |
| 海外展示会への出展・販路拡大 | 300万円 | 小規模事業者持続化補助金(従業員数要件を要確認) | 2/3・上限200万円 |
この規模になると、3本合計で最大2,000〜3,000万円超の補助を狙える計算になります。ただし、補助金の上限額に対して投資額が大きいため、残りの自己負担分(3,000〜4,000万円規模)は金融機関との事前調整が必須です。
交付決定前に発注ができないため、設備の発注タイミングと融資の実行タイミングを綿密に計画する必要があります。電子機器・製造業の大型投資では、このスケジュール管理が採択後トラブルを防ぐ最大のポイントです。
> 引用用サマリー: 従業員50名・年商5億円規模の電子機器メーカーが3本の補助金を組み合わせた場合、最大2,000〜3,000万円超の補助が見込めます。ただしIT導入補助金の通常枠は上限150万円であり、大規模ERPシステムの場合は補助率が投資額に対して限定的になる点に注意が必要です。
小規模事業者持続化補助金の申請ポイントについては、こちらの記事をあわせてご覧ください
📌 ポイント
3業種に共通する実務アドバイス
補助金入金は早くても事業完了から3〜4ヶ月後。自己負担分の調達手段(融資・リース)を先に確保してから補助金申請に入るのが、採択後にトラブルにならない鉄則です。
補助金の併用申請を支援会社に依頼する際の選び方
補助金の情報を扱うサービスは多くありますが、複数の補助金を同時申請する場合は特に、支援会社選びが採否に直結します。以下のポイントで比較することをおすすめします。
確認すべき4つのポイント
ポイント1:採択率の根拠と実績を開示しているか
採択率を公表している支援会社は多くありますが、「何件中何件採択か」「どの補助金か」「いつの実績か」を明示していない場合は注意が必要です。
補助金HACKの採択率は約80%(2024年度・支援800件中640件採択・自社集計に基づくものであり、成果を保証するものではありません)です。
ポイント2:複数補助金の同時申請に対応しているか
補助金を1本だけ申請するのと、複数を並行させるのでは、経費管理・スケジュール管理の難易度が大きく異なります。複数申請の実績があるか、経費割り振りの支援まで含まれるかを確認してください。
ポイント3:最新の公募情報に即時対応できるか
補助金は公募スケジュールが変わりやすく、2026年は新制度の情報が流動的な状況が続いています。公募要領の更新を即時に反映できる体制があるかどうかを確認してください。
ポイント4:資金繰り相談まで対応しているか
補助金は後払いが原則のため、交付決定から入金までの4〜6ヶ月の資金繰りが課題になります。融資・リースとの組み合わせ提案まで対応できる支援会社を選ぶと、申請後のトラブルを防ぎやすくなります。
補助金HACKが選ばれる理由
補助金HACKでは、複数補助金の同時申請に特化した経費割り振り支援・スケジュール管理テンプレートの提供・LINE即時相談(準備でき次第、回答時間のご案内を差し上げます)の3つを組み合わせて提供しています。
「どの補助金が使えるか分からない」という状態から整理することが、私たちの最も得意とするところです。
> 業界平均の採択率は補助金種別によって大きく異なります(中小企業庁採択結果公表データより、補助金種別によって30〜60%程度の開きがあります)。
LINEで無料診断(約5分)
LINEご登録後の流れは以下のとおりです。
- LINE公式アカウントを友だち追加する
- 自動メッセージで「業種・規模・検討している投資内容」を入力する
- 補助金HACKのスタッフが最適な補助金の組み合わせと次のアクションをご返信する
診断は無料・時間は5分程度です。「まだ申請を決めていない」という段階でも歓迎します。
補助金入金まで4〜6ヶ月:資金繰りのリアルと解決策
補助金は「後払い」です。 採択・交付決定・事業実施・実績報告・入金という流れを経るため、実際に補助金が口座に入るのは事業完了後4〜6ヶ月後が標準です(補助金HACK自社調査・2024年度支援実績より)。
この資金繰りのギャップを埋めることが、補助金活用で経営者が最も苦労するポイントです。
✓ まとめ
補助金入金までの資金繰りポイント(引用用サマリー)
補助金は事業完了後の後払いが原則で、採択から入金まで最短でも4〜6ヶ月かかります(補助金HACK自社調査・2024年度)。複数の補助金を並行申請する場合は、それぞれの入金予定日が異なるため、補助金入金を前提とした資金繰り計画は危険です。日本政策金融公庫の設備資金融資・リース活用・自己資金の手当てを、補助金申請と並行して進めることが重要です。
資金繰りギャップの解決策3つ
解決策1:日本政策金融公庫の設備資金融資との組み合わせ
最もよく使われる方法です。補助金の採択通知書を金融機関に持参し、「補助金との組み合わせ融資」として相談することで、条件が有利になるケースがあります。補助金の入金が確認できた時点で繰り上げ返済するプランを組む経営者も多くいます。
解決策2:設備のリース活用
機械・設備をリースで調達することで、初期の自己負担を圧縮する方法です。ただし、補助金の対象経費としてリース料が認められるかどうかは補助金によって異なるため、公募要領での確認が必須です。ものづくり補助金では、一定条件のもとでリース費用が補助対象になる場合があります。
解決策3:補助金ごとの入金スケジュールをExcelで一元管理する
複数の補助金を並行させる場合、「どの補助金がいつ入金予定か」を一覧管理しないと、資金繰り計画が立てられません。補助金HACKでは、交付決定日・実績報告期限・入金予定日を一元管理できるExcelテンプレートをLINE登録者に無料でお渡ししています。
| 補助金名 | 交付決定(予定) | 実績報告期限 | 入金予定 | 自己負担額 |
|---|---|---|---|---|
| ものづくり補助金 | ◯年◯月 | ◯年◯月 | ◯年◯月 | ◯◯万円 |
| 持続化補助金 | ◯年◯月 | ◯年◯月 | ◯年◯月 | ◯◯万円 |
| IT導入補助金 | ◯年◯月 | ◯年◯月 | ◯年◯月 | ◯◯万円 |
このような一覧を手元に持っておくだけで、資金調達の計画精度が大きく上がります。
2026年新制度への対応も含めたスケジュール管理が必要な方は、LINEからご相談ください。
補助金を併用するときに必ず確認すべき注意点とは?
補助金の併用は可能ですが、申請前に確認すべき重要なポイントが複数あります。 ここを押さえておかないと、採択後に取消になるリスクがあります。
注意点1:交付決定前の発注・支払いは対象外
複数の補助金を並行して申請している場合、それぞれの「交付決定(補助金事務局が正式に補助金の交付を決定すること)」のタイミングが異なります。補助金ごとの交付決定を受けるまで、その補助金の対象経費に関わる発注・契約・支払いは一切おこなってはいけません。
「採択≠交付決定」であることを経営者が誤解しているケースが非常に多く、採択発表後すぐに発注してしまい取消になる事例は少なくありません。
- 採択通知を受け取る
- 交付申請を提出する
- 交付決定通知を受け取る ← この時点から対象経費の発注・支払いが可能
複数の補助金を同時進行させている場合、それぞれの交付決定日を個別に管理することが必須です。
✓ まとめ
申請の基本的な流れ(引用用サマリー)
補助金申請の基本フローは「公募要領確認→事業計画書作成→電子申請→採択通知→交付申請→交付決定→事業実施→実績報告→入金」の順です。特に重要なのは「採択≠交付決定」という点で、交付決定通知を受け取るまで対象経費の発注・支払いは一切できません。複数の補助金を並行する場合は、それぞれの交付決定日を個別に管理することが必須です。
注意点2:実績報告・入金のタイミングが補助金ごとに異なる
複数の補助金を並行して進めると、実績報告(補助事業完了後に提出する報告書)の締切も補助金ごとに異なります。報告書の作成・提出が遅れると補助金が受け取れなくなるリスクがあります。
実績報告の提出から入金まで「3ヶ月〜半年」かかるケースが一般的です(補助金HACK自社調査・2024年度支援実績より)。複数の補助金を同時進行させる場合は、事務作業の負荷が増大することを前提に、担当者の体制を整えておく必要があります。
注意点3:申請する補助金の「目的」と計画内容が一致しているか確認する
補助金はそれぞれ「何のための投資を支援するか」という明確な政策目的を持っています。申請する経費がその目的に合致していなければ不採択になります。複数申請する際は、それぞれの補助金の趣旨と自社の事業計画が整合しているかを個別に確認することが重要です。
⚠️ 注意
補助金HACKが見た不採択理由トップ3(自社調査・2024年度)
不採択の主な理由として以下3つが上位に挙げられます。
- 補助金の政策目的と申請内容がずれている
- 補助対象事業の内容が不明確
- 補助対象経費の範囲が不明確
複数の補助金を申請する場合、それぞれで事業計画の整合性を別々にチェックする作業が必要です。
補助金の併用申請で採択率を高めるための実務ポイント
補助金を複数申請するだけでは不十分で、それぞれの申請書の質が採択を左右します。 複数申請の場合は特に、事務負荷が増える分、計画的な準備が欠かせません。
ポイント1:申請する補助金を絞り込んでから動く
一度に多くの補助金を申請しようとすると、それぞれの事業計画書の質が下がります。まずは自社の投資計画に合った補助金を2〜3本に絞り込み、優先順位をつけて申請を進めることをおすすめします。
自社に合った補助金を選ぶ際の確認ポイントは以下のとおりです。
- 対象事業者の要件(業種・規模・設立年数など)を満たしているか
- 補助対象経費として、自社が予定している投資内容が含まれているか
- 申請締切と交付決定のスケジュールが、自社の投資計画と合っているか
- 実績報告・入金までの期間を踏まえた資金繰りに問題がないか
ポイント2:事業計画書は「それぞれの補助金の審査基準」に合わせて書く
補助金の採択の成否には、提出した事業計画書の内容が大きく影響します。複数の補助金に申請する場合、それぞれの公募要領(補助金の申請条件・申請方法・採択基準を記した公式文書)を個別に精読し、審査基準ごとに計画書の内容を最適化することが必要です。「ひとつの計画書を使い回す」アプローチでは採択率が下がります。
ポイント3:投資回収期間を必ず明記する
補助金HACKが繰り返し指摘する計画書のNGパターンのひとつが、「投資回収期間の記載がない」ことです。補助事業は投資回収が前提であるため、何年で回収できるかを数値で示さない計画書は審査上大きな減点になります。複数の補助金を申請する場合、それぞれの計画書に投資回収期間を明記することを徹底してください。
ポイント4:AIだけで計画書を完成させない
AI(ChatGPTなど)を事業計画書の作成に活用すること自体は問題ありませんが、「AIに一気に全部書かせると整合性が崩れて落ちる」という傾向があります。自社概要・市場動向・課題・強み・補助事業内容といったパートごとにAIを使い、毎回内容を確認しながら整合性を保つことが重要です。
また、「採択された資料を購入して流用する」アプローチも効果がありません。補助金HACKの支援経験では、審査官はこうした転用を高い確率で見抜きます。独自性のない計画書は採択されにくい傾向があります。

補助金の「併用NG」になりやすい誤解と落とし穴
補助金の併用に関して、ネット上には誤った情報も多く存在します。 ここでは、実際に相談が多い誤解と、陥りやすい落とし穴を整理します。
誤解1:「補助率の合計が100%を超えなければ重複申請OKでは?」
同一経費に対して複数の補助金を申請することは、補助率の合計が100%未満であっても原則NGです。各補助金の公募要領には「他の補助金との重複受給の禁止」が明記されており、金額の問題ではなく「同一経費への二重申請」自体が禁止されています。
誤解2:「採択されたら、その後で経費を振り分ければいい」
複数の補助金で対象経費が重複しないかどうかは、申請段階で整理しておく必要があります。採択後に経費の振り分けを変更しようとすると、計画の変更手続きが必要になる場合があり、最悪の場合は取消につながります。経費の割り当ては申請前に確定させることが原則です。
誤解3:「補助金と融資は併用できない」
補助金と金融機関の融資(借入)は別の制度であり、同一資金調達として重複するわけではありません。設備投資の一部に補助金を使い、残りの自己負担分を融資でカバーするケースはよく見られます。補助金と融資の組み合わせは、中小企業の資金調達として有効な選択肢のひとつです。
✓ まとめ
補助金の誤解まとめ(引用用)
- 「補助率の合計が100%未満なら重複OK」→ NG(同一経費への二重申請は禁止)
- 「採択後に経費を振り分け直せばいい」→ リスク大(申請前に経費を確定する)
- 「補助金と融資は組み合わせられない」→ OK(別の資金調達手段として併用可能)
補助金を複数申請する際の手続きの流れ
複数の補助金を並行して申請する場合、それぞれの手続きは独立して進行します。 全体の流れを把握しておくことで、スケジュール管理が楽になります。
補助金の同時申請フロー:1本あたりの基本的な流れ
- 公募要領の確認:公式サイトで最新版を入手し、対象要件・採択基準・提出書類を把握する
- 事業計画書の作成:補助金の審査基準に合わせた計画書を作成する
- 必要書類の準備:決算書・登記簿・納税証明書・見積書など
- 電子申請(jGrants等):期限内に電子申請システムで提出する
- 採択通知の受け取り:採択または不採択の通知が届く
- 交付申請の提出:採択後に交付申請書を提出する
- 交付決定:事務局の審査を経て正式に交付決定される(この後から発注可能)
- 事業の実施:対象経費の支出をおこなう
- 実績報告の提出:事業完了後に報告書を提出する
- 補助金の入金:実績報告の承認後、補助金が入金される
複数の補助金を並行させる場合、この流れがそれぞれの補助金で同時進行します。各補助金の交付決定日・実績報告の締切・事業完了期限を一覧で管理することが、実務上のポイントです。
GビズIDの取得は早めに
多くの補助金の電子申請には、GビズID(政府が提供する法人共通認証ID) が必要です。取得には2〜3週間程度かかることがあるため、複数の補助金を申請する予定がある場合は早めに取得を済ませておくことをおすすめします。
> GビズIDの取得手続きについては、GビズID公式サイト(デジタル庁)をご参照ください。
複数申請チェックリスト10項目
補助金HACKが申請前に必ず確認する10項目です。
- 各補助金の公募要領(最新版)を入手済みか
- 経費の割り振り表を作成し、重複がないか確認済みか
- 各補助金の対象事業者要件を満たしているか
- GビズIDを取得済みか(または取得手続き中か)
- 交付決定前に発注・支払いをしていないか
- 各補助金の実績報告期限を把握しているか
- 補助金入金までの4〜6ヶ月の資金繰り計画があるか
- 融資・リース等のつなぎ資金を手当て済みか(または相談済みか)
- 各計画書に投資回収期間が明記されているか
- 同一補助金を過去に受給済みの場合、再申請可否を確認済みか
このチェックリストを申請前に確認することで、提出後のトラブルを大幅に減らすことができます。
ものづくり補助金と省エネ補助金の違いと選び方については、こちらの記事もご参照ください
【事例】年商3億円の製造業が補助金3本で合計1,800万円を獲得した戦略
補助金HACKが支援した埼玉県・金属加工メーカー(従業員28名・年商3億円)の公開事例です。
3本の補助金の組み合わせ内訳
| 補助金 | 投資内容 | 受給額 |
|---|---|---|
| ものづくり補助金 | 精密加工機械の新規導入(投資額2,500万円) | 1,250万円 |
| 省エネ補助金 | 工場空調・照明設備の更新(投資額600万円) | 300万円 |
| 小規模事業者持続化補助金 | 採用向けHP制作・展示会出展(投資額380万円) | 250万円 |
合計受給額:1,800万円
採択のポイントだった3つの工夫
- 経費の割り振り表を申請前に作成し、重複ゼロを証明した
- 各補助金の事業計画書を使い回さず、それぞれ審査基準に合わせて書き直した
- 交付決定前に発注ゼロを徹底し、スケジュールを逆算して融資枠を先に確保した
つなぎ資金の調達方法
補助金入金まで約5ヶ月かかる見込みだったため、日本政策金融公庫から2,000万円の設備資金融資を事前に実行。採択通知書を持参して融資相談したところ、条件面でプラスの評価を受けたとのことです。
補助金HACKの診断では、御社の投資計画に近い受給可能性と、つなぎ資金の目安額をお伝えすることができます。まずはLINEからご相談ください。
次のステップ:御社の補助金組み合わせを設計する
補助金の併用は、同一経費への重複申請にならない限り原則OKです。本記事のポイントをまとめます。
- 補助金の併用は、同一経費への重複申請にならない限り認められている
- 国・都道府県・市区町村の補助金は別々の制度であり、組み合わせて使える
- 異なる事業目的・異なる経費に対してそれぞれ申請することが基本戦略
- 時期をずらした連続申請も有効な活用法のひとつ
- 交付決定前の発注・支払いは取消の原因になる(最頻出ミス)
- 実績報告から入金まで4〜6ヶ月かかることを資金繰りに織り込む
- つなぎ資金(融資・リース)の手当てを補助金申請と並行して進める
- 各補助金の事業計画書は、それぞれの審査基準に合わせて個別に作成する
今すぐ確認できる3つのアクション
- 今月の公募期限を確認する:中小企業庁の補助金・助成金情報ページで最新の公募情報をチェック
- 御社の業種別・最適な補助金組み合わせを診断する:補助金HACKのLINE公式登録者限定で、業種・規模・投資内容に合わせた補助金組み合わせ診断を提供しています
- 経費割り振り表・スケジュール管理テンプレートを受け取る:LINE登録者に無料でお渡しします
補助金を複数活用するには、申請の事務負荷が増える分、計画的な準備と社内体制の整備が欠かせません。どの経費をどの補助金に紐づけるかを事前に整理しておくことが、トラブルを防ぐ最大のポイントです。
2026年新制度は公募スケジュールが流動的なため、情報収集と準備を早めに進めることをおすすめします。診断は無料・5分で完了しますので、お気軽にご相談ください。
本記事の補助金情報は2026年5月時点の情報をもとに作成しています。ものづくり補助金・IT導入補助金については、2026年5月現在、次回公募日程は未発表です(現在申請受付なし)。各補助金の公募状況・補助率・上限額は変更される場合があります。申請にあたっては必ず中小企業庁の公式サイトで最新の公募要領をご確認ください。
本記事に登場する支援実績(800件・採択率約80%)は、2024年度の補助金HACK自社集計データ(支援件数800件中採択640件)に基づきます。本数値は自社集計に基づくものであり、成果を保証するものではありません。
よくある質問
補助金は同時に複数申請できますか?
国の補助金と都道府県の補助金は同時に使えますか?
補助金と助成金の併用はできますか?
補助金を併用する場合、申請書類はそれぞれ別に作る必要がありますか?
採択後に別の補助金に申請することはできますか?
補助金の併用申請で失敗しやすいポイントは何ですか?
:::point[次に読みたい記事] 補助金活用は「申請して終わり」ではありません。次のステップでつまずきやすいポイントを先取りして解説しています。
- 【支援800件・採択率80%】中小企業は補助金を複数同時に使える?併用OKとNGのルールを整理
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