この記事は 行政書士・上田 昌芳(第26260602号) の監修のもと公開しています。 詳細を見る →
本記事の情報は2025年7月時点のものです。最新情報は各補助金の公式サイトおよび公募要領(補助金の申請ルールをまとめた公式ガイドブック)でご確認ください。
# 中小企業向け補助金の併用ガイド|同時申請OKの条件と組み合わせ4パターン
製造業の経営者から「設備投資とDX化を同時に進めたいが、補助金を2本使えないか」という相談を、補助金HACKでは月10件以上いただきます。結論から伝えると、同一経費への重複補助はNGですが、異なる経費・異なる事業への活用であれば補助金の併用は可能です。
補助金HACKでは申請支援を累計800件手がけ、全体採択率80%(2025年7月時点・社内集計、2023年1月〜2025年6月の申請支援案件を対象に集計)を実現してきました。「併用の可否」を正確に理解しているかどうかで、受給総額が数百万円単位で変わることがあります。
この記事では、補助金の併用に関する基本ルール・OKとNGの判断基準・具体的な組み合わせパターン・申請時に失敗しやすい落とし穴まで、経営判断に必要な情報をまとめて解説します。

✓ まとめ
3分でわかるまとめ
- ルール:同一経費への二重申請はNG・異なる経費ならOK
- 試算:製造業で設備1,000万円+IT500万円の投資なら、補助金750万円・自己負担750万円が目安
- 次のアクション:LINEで無料診断(5分・無料・翌日回答)
📌 ポイント
補助金HACKが選ばれる3つの理由
- 申請支援800件・採択率80%(2025年7月時点・社内集計)の現場経験
- 2026年新制度(新事業進出補助金・成長加速化補助金)への即時対応体制
- LINE翌日回答体制で、公募開始から締め切りまでスピーディーに対応
翌日を目安に、自社に使える補助金の組み合わせと想定受給額をお送りします。
- まず確認!自社が複数補助金の対象か1分でわかるチェックリスト
- 補助金の「重複」とはどのような状態か?NGになる3つの具体例
- 補助金の「併用」とは?中小企業が知っておくべき基本定義
- 補助金の併用がOKになるケース・NGになるケース
- 主要補助金の基本スペック一覧
- 中小企業が活用しやすい「補助金の組み合わせ」4パターン
- 補助金の同時申請・併用申請で失敗しないための注意点5選
- 補助金と助成金は「併用しやすい」組み合わせ
- 補助金の併用申請は並行型と順次型どちらが有利?
- 補助金受給後に守るべきルールとは?中小企業が知っておく3つの義務
- 地方自治体の補助金と国の補助金は併用できるか?
- 主要補助金の公募スケジュール
- まとめ:中小企業が補助金を複数活用するための判断基準
- 次のステップ:まずLINEで無料診断(5分・無料・翌日回答)
- よくある質問
まず確認!自社が複数補助金の対象か1分でわかるチェックリスト
記事を読み進める前に、以下の3問に答えてみてください。すべてYESなら、複数の補助金を組み合わせられる可能性が高いです。
Q1. 投資の内容が2種類以上ありますか? (例:設備導入とITシステム導入、設備導入と販路開拓など)
- YES → 次の質問へ
- NO → まず1つの補助金に集中して申請を検討しましょう
Q2. それぞれの投資にかかる費用を明確に分けて計上できますか? (1つの設備費を2つの補助金に分けて申請しようとしていませんか?)
- YES → 次の質問へ
- NO → 経費の切り分けを整理してから申請を検討しましょう
Q3. それぞれの補助金の交付決定日までに着手しない計画が立てられますか? (採択通知の前に発注・購入してしまうと補助対象外になります)
- YES → 複数補助金の活用を具体的に検討できる状態です
- NO → 申請スケジュールの設計が先決です
3問すべてYESの方は、この記事で紹介する4つの組み合わせパターンをぜひ参考にしてください。
補助金の「重複」とはどのような状態か?NGになる3つの具体例
補助金の「重複」とは、同一の経費に対して複数の補助金から補助を受けることを指します。 公費の無駄遣いを防ぐ観点から、重複補助(二重受給)は補助金制度上、明確にNGとされています。
以下の3つが、実務でよく見られるNG例です。
- 同一の設備購入費を2つの補助金に申請する
- 同一のIT導入費を国の補助金と自治体の補助金に同時に申請する
- 同一設備費を「設備費の半分ずつ」に分けて2制度に申請する(分割申請も重複と判定される場合あり)
一方で、目的の異なる補助金を、それぞれ異なる経費・事業に適用することは、多くのケースで認められています。
⚠️ 注意
補助金の申請書や実績報告書には「他の補助金との重複有無」の確認項目があることが多く、申告漏れがあると採択取り消しや返還命令の対象になります。
補助金の「併用」とは?中小企業が知っておくべき基本定義
補助金の「併用」とは、同一の事業者が複数の補助金制度を同時期に活用することを指します。「複数申請」「同時受給」とも呼ばれ、中小企業の資金調達手段として注目されています。
たとえば、製造業の経営者が次のような投資を同時に行う場合を考えてみましょう。
- 新しい加工機械の導入(設備投資)
- 生産管理システムの導入(ITシステム投資)
- 展示会への出展・カタログ作成(販路開拓)
この3つはそれぞれ目的も経費も独立しており、対応する補助金も異なります。そのためそれぞれの補助金に申請し、異なる経費に補助を充てることは問題ありません。
補助金の併用に関する最重要ルール
「同一経費への重複補助はNG。異なる経費・異なる事業への補助金はそれぞれ申請可能」がすべての基本です。この原則を頭に入れたうえで、各補助金の公募要領(補助金の申請ルールをまとめた公式ガイドブック)を確認しましょう。
補助金の併用がOKになるケース・NGになるケース
OKとNGの分岐点は「同一経費への重複補助か否か」の一点に集約されます。
| 項目 | OK | NG |
|---|---|---|
| 対象経費 | それぞれの補助金で異なる経費に充てる | 同一の設備・経費に複数の補助金を充てる |
| 対象事業 | 目的の異なる別々の事業 | 完全に同一の事業目的 |
| 補助金の種類 | 補助金と助成金(制度根拠が異なる) | 同一事務局が管轄する同一制度の重複申請 |
| 申請タイミング | 異なる公募期間での順次申請 | 同一公募回への二重申請 |
| 財源 | 国費と地方費の組み合わせ(要確認) | 同一財源からの二重補助 |
OK例:経費を切り分けた組み合わせ
製造業の二代目社長が「設備増強とDX化を同時に進める」というケースを例に考えます。
- 精密加工機械の導入費用(設備費)→ 設備投資向け補助金で申請
- 生産管理・在庫管理システムの導入費用(ITツール費)→ IT導入補助金(中小企業のITツール導入を支援する補助金。補助率1/2〜3/4、上限最大450万円)で申請
この場合、設備費とITツール費は明確に異なる経費です。設備投資向け補助金とIT導入補助金は制度の趣旨も主管も異なり、同一経費への重複申請でなければ同時に活用できます。
NG例:同一経費への二重申請
同じ加工機械の購入費を「設備投資向け補助金」と「地方自治体の設備補助金」の両方に申請し、合計で経費の100%を超える補助を受けようとするケースはNGです。補助金は「実際に支払った経費」に対する後払いの仕組みであり、自己負担ゼロどころかプラスになることはあり得ません。
主要補助金の基本スペック一覧
各補助金の補助率・上限額を把握することで、自己負担額の計算がしやすくなります。公募状況は変動するため、申請時点で必ず公式サイトをご確認ください。
| 補助金名 | 主な対象 | 補助率 | 補助上限額(目安) | 公募状況 |
|---|---|---|---|---|
| 小規模事業者持続化補助金 | 小規模事業者の販路開拓・設備 | 2/3 | 50万〜200万円(枠により異なる) | 定期的に公募が行われてきた実績あり(最新の公募状況は公式サイトでご確認ください) |
| IT導入補助金 | ITツール・ソフトウェア導入 | 1/2〜3/4 | 最大450万円 | 定期的に公募が行われてきた実績あり(最新の公募状況は公式サイトでご確認ください) |
| 省エネルギー投資促進支援事業費補助金(省エネ補助金) | 省エネ設備導入 | 1/3〜1/2 | 事業規模による | 定期的に公募が行われてきた実績あり(最新の公募状況は公式サイトでご確認ください) |
| ものづくり・商業・サービス補助金 | 革新的サービス開発・設備投資 | 1/2〜2/3 | 一般型750万円・グローバル展開型3,000万円(枠により異なる) | 次回公募未発表(2025年7月現在)※公式サイトで最新情報をご確認ください |
| 新事業進出補助金(2026年新設予定) | 新分野・新事業展開 | 1/2〜2/3 | 詳細は公募要領で確認 | 公募準備中 |
| 成長加速化補助金(2026年新設予定) | 成長投資加速 | 1/2〜2/3 | 詳細は公募要領で確認 | 公募準備中 |
※補助率・上限額は公募回・枠・企業規模によって変わります。必ず最新の公募要領でご確認ください。 ※小規模事業者とは、製造業等で従業員20名以下、商業・サービス業で従業員5名以下の事業者を指します。
自己負担シミュレーション①:製造業で1,500万円の投資をした場合
「設備投資1,000万円+ITシステム500万円」の合計1,500万円を投資するケースの試算です。
| 投資項目 | 投資額 | 活用補助金 | 補助率 | 補助金額(概算) |
|---|---|---|---|---|
| 設備費 | 1,000万円 | 設備投資向け補助金 | 1/2 | 500万円 |
| ITシステム費 | 500万円 | IT導入補助金 | 1/2 | 250万円 |
| 合計 | 1,500万円 | 750万円 |
補助金合計750万円が確定した場合、自己負担は750万円(投資総額の50%)になります。1,500万円の投資が実質750万円で実現できる計算です。
自己負担シミュレーション②:飲食業で300万円の投資をした場合
「設備費200万円+販促費100万円」の合計300万円を投資する飲食店のケースの試算です。
| 投資項目 | 投資額 | 活用補助金 | 補助率 | 補助金額(概算) |
|---|---|---|---|---|
| 燻製機・冷蔵設備費 | 200万円 | 小規模事業者持続化補助金(設備費枠) | 2/3 | 約133万円 |
| メニュー表・HP制作費 | 100万円 | 小規模事業者持続化補助金(販路開拓費枠) | 2/3 | 約66万円 |
| 合計 | 300万円 | 約200万円 |
補助金合計約200万円を活用した場合、自己負担は約100万円(投資総額の約33%)になります。小規模飲食店でも設備と販促を同時に進めながら自己負担を3分の1に抑えられる計算です。
※小規模事業者持続化補助金の上限額は枠・申請内容により50万〜200万円で変動します。本試算は参考値です。実際の補助金額は採択審査の結果・経費の適格性・公募回の枠によって変わります。自社の投資計画に合わせた正確なシミュレーションは、補助金HACKのLINE無料相談でご確認ください。
翌日を目安に、自社に使える補助金の組み合わせと想定受給額をお送りします。
中小企業が活用しやすい「補助金の組み合わせ」4パターン
実務上よく見られる補助金の組み合わせには、業種・投資目的によって定番のパターンがあります。以下の4パターンは、補助金HACKの申請支援800件・採択率80%(2025年7月時点・社内集計)の現場で実績のある組み合わせ例です。

パターン1:製造業向け「設備×IT」の組み合わせ
想定獲得補助金額:500万〜1,500万円程度 / 申請から採択まで:3〜6か月
製造業では、設備の老朽化対応とDX化を同時に進めたいニーズが多いです。
📌 ポイント
2026年新設予定の補助金で選択肢がさらに広がります
現在、製造業の設備刷新と新事業展開を同時に計画している経営者の方には、2026年新設予定の「新事業進出補助金」と「成長加速化補助金」も早めに検討することをおすすめします。設備投資×IT×新事業の3本立て申請が視野に入る可能性があり、補助金HACKでは公募開始と同時にサポートできる体制を整えています。
- 設備投資:ものづくり・商業・サービス補助金(一般型750万円・グローバル展開型3,000万円)または省エネルギー投資促進支援事業費補助金
- IT化:IT導入補助金(会計・生産管理・在庫管理システム等)
※ものづくり補助金は2025年7月時点で次回公募未発表です。公式サイト(https://portal.monodukuri-hojo.jp/)で最新情報をご確認ください。その他の補助金の公募状況も変動するため、申請時点で必ず公式サイトをご確認ください。
このパターンは経費の切り分けが明確にしやすいため、併用の難易度が比較的低いです。補助金HACKの支援現場でも、製造業の相談では月10件以上がこの2本立ての構造で相談に来られます。なお、補助金HACKが支援した800件のうち、製造業の「設備×IT」パターンは申請件数・採択件数ともに全業種・全パターン中で最も多い区分です(社内集計)。
【実例】製造業A社のケース(補助金HACKが実際に支援した事例・仮名・匿名加工済み)
金属加工業・従業員15名。設備投資1,000万円とITシステム500万円の合計1,500万円の投資計画を立て、設備投資向け補助金とIT導入補助金を並行申請。経費の切り分けを明確にした結果、両方採択され補助金合計750万円を受給。自己負担750万円で2つの投資を同時に実現しました。
パターン2:飲食店向け「設備×販路開拓」の組み合わせ
想定獲得補助金額:50万〜200万円程度 / 申請から採択まで:2〜4か月
飲食業は補助金の申請件数が多い業種です。補助金HACKの支援現場でも「飲食店は設備から販路まで投資範囲が広いため、補助金を活用しやすい業種」という実感があります。
- 設備費:新機械の購入(燻製機・冷蔵設備など業態拡張に関わるもの)→ 小規模事業者持続化補助金(小規模事業者の販路開拓・業務効率化を支援する補助金。補助率2/3、上限50〜200万円)
- 販路開拓:メニュー表・チラシ・ホームページ制作 → 小規模事業者持続化補助金の別枠または地域の販路開拓補助金
持続化補助金は販路開拓に特化した幅広い経費が対象になるため、飲食業との相性が高い補助金です。自己負担シミュレーション②(上記)も参考にしてください。
パターン3:IT・サービス業向け「販路×採用」の組み合わせ
想定獲得補助金額:50万〜200万円(補助金)+助成金 / 申請から採択まで:2〜5か月
IT・サービス業は自社でWebサイト等を制作できるため補助金の申請件数は少ない傾向がありますが、販路拡大・採用コスト削減を目的とした補助金・助成金は活用できます。
- 新サービスの広告宣伝費 → 小規模事業者持続化補助金
- 人材確保・訓練 → 人材開発支援助成金(厚生労働省が実施する、従業員のOFF-JT・OJTを対象とした助成制度)または雇用調整助成金(雇用維持を支援する厚生労働省系の助成制度)
このパターンは補助金(経産省系)と助成金(厚労省系)の組み合わせです。異なる省庁・制度のため、同一経費への重複さえ避ければ原則として併用が可能です。
パターン4:業種横断型「省エネ×IT」の組み合わせ
想定獲得補助金額:200万〜1,000万円程度 / 申請から採択まで:3〜6か月
エネルギーコストが高い製造業・飲食業・物流業などで有効なパターンです。
- 省エネ設備の導入 → 省エネルギー投資促進支援事業費補助金
- 設備と連携するエネルギー管理システムの導入 → IT導入補助金
省エネ機器とそれを管理するITツールは異なる経費であり、それぞれ別の補助金に対応しています。ただし、機器とシステムの経費が一体として計上される場合は切り分けが難しくなるため、公募要領の確認と専門家への相談をおすすめします。
| 業種 | 設備・投資の目的 | 組み合わせ例 | 想定補助金額 |
|---|---|---|---|
| 製造業 | 設備増強+DX化 | 設備投資向け補助金+IT導入補助金 | 500万〜1,500万円 |
| 飲食業 | 業態拡張+販路開拓 | 持続化補助金(設備費)+持続化補助金(販路開拓費) | 50万〜200万円 |
| IT・サービス業 | 広告宣伝+人材育成 | 持続化補助金+厚労省系助成金 | 50万〜200万円+助成金 |
| 製造・物流業 | 省エネ投資+管理IT | 省エネ補助金+IT導入補助金 | 200万〜1,000万円 |
今月の申請に間に合わせたい方は、まずLINEでご相談ください。翌日を目安に、自社の投資内容に合った補助金の組み合わせをお伝えします。
補助金の同時申請・併用申請で失敗しないための注意点5選
補助金の併用申請において、採択後の取り消しや不採択につながる失敗パターンは大きく5つに集約されます。補助金HACKの申請支援800件・採択率80%(2025年7月時点・社内集計)の現場経験から得られた実務的な知見として参考にしてください。

失敗パターン1【リスク度:高】:同一経費を「2つの補助金に分けて申請」する
「同じ設備の購入費を半分ずつ2つの補助金に申請すれば問題ない」と考えるケースは、実務ではNGの判定を受けることがあります。補助金によっては「同一事業・同一経費への補助」の解釈が厳しく、経費を2つの補助金に分けて申請した場合でも重複とみなされる場合があります。
同一設備の費用を複数の補助金で賄いたい場合は、事前に各事務局に確認することが必須です。
【実例】製造業B社のケース(補助金HACKが実際に支援した事例・仮名・匿名加工済み)
従業員20名の製造業。同一の加工設備費1,000万円を設備投資向け補助金と地方自治体の設備補助金に分けて申請しようとしたケースがありました。補助金HACKへの相談時に、各補助金の公募要領と申請書類を照合するヒアリングを実施した結果、経費の重複リスクをこの段階で発見。経費の切り分けを再設計することで採択につながりました。申請後に発覚していた場合、採択取り消しのリスクがありました。
失敗パターン2【リスク度:高】:交付決定前に発注・購入する
交付決定とは、採択後に交付申請を提出し、補助金事務局が審査して正式に交付を確定する手続きを指します。「採択通知」と「交付決定」は別物です。交付決定日以降でないと補助対象事業を開始できない点が特に重要です。
補助金HACKの支援現場でも、「採択発表後すぐに発注・支払いをしてしまい、補助対象外になった」という相談を複数件いただいています。複数の補助金を活用する場合、それぞれの交付決定スケジュールを把握したうえで発注・購入のタイミングを管理することが不可欠です。
失敗パターン3【リスク度:高】:他の補助金との重複を申告しない
補助金の申請書には「他の補助金・助成金との重複有無」を記入する欄があることが多いです。ここで申告を漏らした状態で採択・受給した後、監査や実績報告で発覚した場合は返還命令の対象になります。
複数申請している場合は、すべての申請状況を正確に把握・記録しておくことが重要です。
失敗パターン4【リスク度:中】:同一補助金を繰り返し申請する
補助金HACKの申請支援800件(社内集計)の経験から見ると、「過去に同じ補助金を取得済みの場合、再取得の採択率は明らかに下がる」という傾向があります。複数回・複数年にわたって補助金を活用したい場合は、同一補助金の繰り返しではなく、異なる制度を組み合わせることを検討しましょう。
失敗パターン5【リスク度:中】:資金繰り計画を立てずに複数申請する
補助金は事業完了後の後払いが原則です。補助金HACKの支援現場では「実績報告から入金まで3か月〜半年かかることを、多くの経営者が想定していなかった」という声をよく聞きます。
複数の補助金を同時に活用すると、それぞれの事業実施・実績報告のタイミングがずれるため、キャッシュフローの計画が複雑になります。補助金入金まで3〜6か月かかることを前提に、つなぎ融資(日本政策金融公庫等の政府系金融機関が提供する短期融資制度)の活用も選択肢として検討しておくと資金繰りの安全性が高まります。
⚠️ 注意
複数申請時は資金繰り計画が必須
補助金はすべて「先に支払って、後から補助金が入金される」仕組みです。複数の補助金を同時に活用すると一時的な資金負担が重なる可能性があります。交付スケジュールと自社のキャッシュフローを照らし合わせた計画が必要です。
5つの失敗パターンで自社の申請に問題がないか確認したい方は、LINE診断をご活用ください。翌日を目安に担当者が個別にご回答します。
補助金と助成金は「併用しやすい」組み合わせ
補助金(経産省・中小企業庁系)と助成金(厚生労働省系)は制度の根拠が異なるため、同一経費への重複でなければ比較的併用しやすい組み合わせです。
| 項目 | 補助金 | 助成金 |
|---|---|---|
| 主な所管 | 経産省・中小企業庁・自治体 | 厚生労働省 |
| 受給方法 | 審査あり・採択型 | 要件充足型(原則受給可) |
| 主な目的 | 事業投資・DX・販路開拓 | 雇用維持・人材育成・賃上げ |
| 主な対象経費 | 設備・システム・広告宣伝 | 人件費・研修費 |
たとえば、製造業の経営者が新設備を導入しながら同時に従業員のスキルアップ研修を実施する場合を考えます。
- 新設備の導入費 → 設備投資向け補助金
- 設備操作に関わる従業員研修費 → 人材開発支援助成金(厚生労働省が実施する、従業員のOFF-JT・OJT訓練を対象とした助成制度)
設備費と研修費は異なる経費であり、制度の根拠も管轄省庁も異なります。このケースは補助金と助成金の併用として、比較的判断しやすい組み合わせです。
⚠️ 注意
「賃上げをしたら補助金がもらえる」という誤解が広まっていますが、これは正確ではありません。「賃上げで補助金が受給できる制度はない。賃上げによって補助上限額が引き上がるインセンティブがある(業務改善助成金等の一部制度)」という理解が正確です。
補助金の併用申請は並行型と順次型どちらが有利?
複数の補助金を活用する場合、申請のタイミングと順序が採択率と資金繰りの両面に影響します。実務では「並行申請型」と「順次申請型」の2つのアプローチがあります。
並行申請型:複数の公募に同時期に申請する
複数の補助金の公募期間が重なっている場合、同時並行で申請を進めるアプローチです。
メリット:
- 採択可能性を最大化できる
- 年度内に複数の補助金を確定できる可能性がある
デメリット:
- 申請書類の作成負荷が高い
- 複数の補助金の経費配分を同時に整理する必要がある
- 資金繰りの計画が複雑になる
補助金HACKの申請支援800件(社内集計)の経験から見ると、採択率が高い公募時期は「年度始まり(4〜7月)の第1回公募」であることが多く、第1回公募に複数申請を集中させる戦略には一定の合理性があります。
順次申請型:採択・交付決定を確認してから次を申請する
一つの補助金の採択・交付決定を確認してから、次の補助金の申請を検討するアプローチです。
メリット:
- 資金繰りの管理がシンプルになる
- 採択された補助金の事業スコープを確認してから、次の補助金の経費配分を決められる
デメリット:
- 公募タイミングを逃す可能性がある
- 年度をまたぐ計画が必要になる場合がある
| 申請タイプ | 向いているケース | 注意点 |
|---|---|---|
| 並行申請型 | 複数の公募期間が重なる場合・申請リソースがある場合 | 経費配分の整合性・資金繰り計画を事前に設計 |
| 順次申請型 | 初めて複数申請する場合・自社で申請を管理する場合 | 公募タイミングを年間カレンダーで把握する |
補助金受給後に守るべきルールとは?中小企業が知っておく3つの義務
補助金は採択・受給して終わりではありません。受給後にもルールを守る義務があり、違反した場合は補助金の返還が求められます。複数の補助金を同時に活用する場合は、事後管理の負荷も考慮する必要があります。
受給後の義務は大きく3点です。
- 財産処分制限:補助金で購入した設備・機器は、一定期間内の無断処分・売却・転用が禁止されます。複数設備を購入した場合、それぞれの制限期間を個別に管理する必要があります。
- 収益納付:補助事業によって補助金額を超える利益が生じた場合、超過分の一部を返還する義務が発生する場合があります。
- 経営状況報告:事業完了後も数年にわたって経営状況・事業成果の報告が求められる補助金があります。
事後管理の詳細については、以下の関連記事をご参照ください。
補助金HACKでは採択後の事後管理サポートも対応しています。申請から受給後の報告まで一貫してサポートできる体制を整えています。
地方自治体の補助金と国の補助金は併用できるか?
地方自治体の補助金と国の補助金は、財源が異なるため、同一経費への重複申請でなければ原則として併用できるケースが多いです。ただし、自治体の補助金によっては「国の補助金と重複する場合は対象外」と公募要領に明記されているものもあります。
地域ごとに制度内容が大きく異なるため、都道府県・市区町村の産業振興部門や商工会議所に確認することをおすすめします。地域独自の補助金と国の補助金を組み合わせることで、想定受給額を大幅に引き上げられるケースも複数件支援した実績があります(社内集計)。
主要補助金の公募スケジュール
本文中に記載している補助金の公募状況を以下にまとめます。各補助金の最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。
| 補助金名 | 公募状況(2025年7月時点) | 公募周期の目安 | 公式サイト |
|---|---|---|---|
| ものづくり・商業・サービス補助金 | 次回公募未発表(2025年7月現在) | 年1〜2回程度(過去実績)。申請から採択通知まで平均3〜4か月 | 中小企業庁公式サイト |
| 小規模事業者持続化補助金 | 定期的に公募が行われてきた実績あり(最新の公募状況は公式サイトでご確認ください) | 年2〜4回程度(過去実績)。申請から採択通知まで平均2〜3か月 | 商工会議所公式サイト |
| IT導入補助金 | 定期的に公募が行われてきた実績あり(最新の公募状況は公式サイトでご確認ください) | 年複数回・通年に近い形で受付実績あり。採択通知まで平均1〜2か月 | IT導入補助金公式サイト |
| 省エネ補助金 | 定期的に公募が行われてきた実績あり(最新の公募状況は公式サイトでご確認ください) | 年1〜2回程度(過去実績)。申請から採択通知まで平均3〜5か月 | 経産省・省エネポータル |
| 新事業進出補助金(2026年新設予定) | 公募準備中 | 未定(公募開始次第、補助金HACKよりお知らせします) | 中小企業庁公式サイト |
| 成長加速化補助金(2026年新設予定) | 公募準備中 | 未定(公募開始次第、補助金HACKよりお知らせします) | 中小企業庁公式サイト |
※公募周期・採択通知までの期間は過去の実績を参考にした目安です。公募回によって変動します。必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。 ※2026年新設の新事業進出補助金・成長加速化補助金は、補助金HACKでも公募開始と同時に最新情報をお届けする体制を整えています。
まとめ:中小企業が補助金を複数活用するための判断基準
中小企業が補助金を複数同時に活用することは、ルールを正しく理解すれば実現可能です。この記事の要点を整理します。
補助金の併用に関する基本ルール
- 同一経費への重複補助はNG(二重受給は返還命令の対象)
- 異なる経費・異なる事業目的であれば複数の補助金を申請できる
- 補助金(経産省系)と助成金(厚労省系)は比較的組み合わせやすい
失敗を避けるための実務チェック事項
- 各補助金の公募要領で「他の補助金との重複」に関する条件を確認する
- 交付決定日前に発注・購入しない(採択通知≠交付決定)
- 複数申請時の資金繰り計画を事前に立てる(補助金入金まで3〜6か月を想定)
- 同一補助金の繰り返し申請は審査上不利になる傾向がある
業種別の定番組み合わせ
- 製造業:設備投資向け補助金+IT導入補助金(想定補助金額500万〜1,500万円)
- 飲食業:持続化補助金(設備費)+販路開拓系補助金(想定補助金額50万〜200万円)
- 業種横断:省エネ補助金+IT導入補助金(想定補助金額200万〜1,000万円)
補助金HACKを選ぶ理由
補助金の申請支援サービスは多数ありますが、補助金HACKが選ばれる理由を整理します。
- 申請支援実績800件・採択率80%(2025年7月時点・社内集計:2023年1月〜2025年6月の支援案件を対象に集計。中小企業庁公表の同期間における主要補助金の平均採択率30〜50%と比較して高い水準を維持しています)
- 2026年新制度(新事業進出補助金・成長加速化補助金)への即時対応体制を整備済み
- 採択後の事後管理サポート(財産処分制限・収益納付・経営状況報告)まで一貫対応
- LINE翌日回答体制により、公募開始から申請締め切りまでスピーディーに対応
- 無料診断→診断結果→個別相談の3段階で、経営者の方が安心して進められる支援フローを提供
補助金HACKでは申請支援累計800件・採択率80%(2025年7月時点・社内集計)の実績をもとに、自社に合った補助金の組み合わせを診断しています。
次のステップ:まずLINEで無料診断(5分・無料・翌日回答)
「記事を読んだが、自社の場合どうすればいいか分からない」という方は、補助金HACKのLINE公式アカウントから無料診断をご利用ください。
各補助金の直近の公募・締め切り情報は、公式サイトおよび補助金HACKのLINEでご確認いただけます。 公募期間は短く、特にものづくり補助金・持続化補助金は公募開始から締め切りまで1〜2か月程度の場合が多いです。今月・翌月の公募スケジュールを見逃さないためにも、早めにLINE登録しておくことをおすすめします。
- 今月・翌月の締め切り情報:小規模事業者持続化補助金公式サイト / IT導入補助金公式サイト / ものづくり補助金公式サイト
- 診断時間の目安:5分程度(投資内容を入力するだけ)
- 費用:無料
- 回答目安:翌日を目安にご回答します
診断では以下をお伝えします。
- 自社に使える補助金の組み合わせ
- 想定受給額の概算
- 経費の切り分け方の方針
診断結果をもとに、申請書作成・交付決定後の事後管理まで一貫してサポートする個別相談も設定できます。
申請サポートを依頼したい方・まず診断だけ試したい方、どちらもLINEから受け付けています。
⚠️ 注意
当月・翌月に締め切りが迫っている可能性があります
持続化補助金・IT導入補助金は年間を通じて公募が行われており、締め切りまで1〜2か月程度しかない時期もあります。「いつか申請しよう」と考えている間に公募期間が終了してしまうケースが多いため、まず現在の公募状況をLINEで確認することをおすすめします。
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よくある質問
補助金と助成金は同時に申請できますか?
同じ補助金を毎年申請することはできますか?
補助金を併用する場合、申請書類は別々に用意するのですか?
採択された後に別の補助金を申請することはできますか?
製造業が設備投資で使える補助金を複数組み合わせるコツは?
:::point[次に読みたい記事] 補助金活用は「申請して終わり」ではありません。次のステップでつまずきやすいポイントを先取りして解説しています。
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